転職市場で注目の管理栄養士、転職活動のポイントを解説

転職 管理栄養士

管理栄養士は国家資格であり、食事や栄養のスペシャリストとして、人々の健康に携われるという非常にやりがいのある仕事ですが、様々な理由から転職を考える方が多いのも事実です。

そこで今回は、管理栄養士の主な転職動機や転職活動のポイント、おすすめの転職先を解説していきます。
管理栄養士の資格を活かしつつ、自分にピッタリの職場に転職したいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

管理栄養士の主な転職動機

まずは、管理栄養士の主な転職動機を4つご紹介していきます。

業務量

業務量

管理栄養士の転職動機で多いもののひとつが、業務量の多さです。
職場によっても仕事量は変わりますが、管理栄養士の仕事内容は献立作成や調理、在庫管理、栄養指導など多岐にわたります。

特に、介護福祉施設や医療機関の中には、慢性的な人手不足が問題となっているところも少なくありません。
そのような職場では、必然的に一人当たりの業務量が増えるため、負担を感じて転職を考える方が多い傾向にあります。

仕事内容

管理栄養士 仕事

栄養管理士の仕事というと、食に関する高度な専門知識を活かして働けるイメージがありますが、職場によってはせっかく身に付けた管理栄養士の知識が全く活かせないこともあります。
例えば、給食調理施設では献立作成や栄養指導といった専門的な業務はわずかで、調理や配膳作業が中心のところもよく見られます。

また、病院や介護福祉施設でも医師や看護師との主従関係によって、自分の意見が述べにくい環境の場合、大きな不満を持つ方もいます。
このようなイメージと実際の仕事内容とのギャップも、転職動機として多いです。

給料

給料

職場によっても異なりますが、管理栄養士の平均年収は350万円前後と言われており、他の国家資格が必要な職業と比べても、数段低い傾向にあります。
他業種よりも平均年収が低くなっている原因が、就職先の多くが病院や介護施設が占めていることです。

同じ管理栄養士でも公務員として就職すれば、年収600万円台を狙うことも可能ですが、実際に公務員として活躍している管理栄養士は全体の6%ほどとなっており、たやすい道のりではありません。

給料が業務量に見合わないという点も、管理栄養士が転職をしたくなる一因になっています。

人間関係

人間関係

管理栄養士の中には、女性が多い職場ならではの人間関係に悩んでいる方も多いです。
また、栄養指導では対象者からはもちろん、その家族や他のスタッフからの協力も不可欠です。
その中で、対象者に最善と思われるアドバイスを行っても、相手が協力的な方ばかりとは限りません。

さらに、病院では医師や看護師、薬剤師などとチームを組んで患者さんのサポートにあたることもよくありますが、立場の違いからそれぞれの意見がぶつかるケースも多く、意見のすり合わせに神経を使います。
管理栄養士の仕事の特性上、様々な人と関わる必要があり、人間関係でのストレスが転職動機につながるのです。

管理栄養士の転職活動のポイント

管理栄養士の転職動機は人それぞれですが、希望通りの転職を成功させるために気を付けるべきポイントは共通です。
ここからは、管理栄養士の転職活動のポイントを詳しく見ていきましょう。

ポイント

転職動機を明確にする

転職活動の軸を定める上で、必ず押さえておくべきポイントが転職動機です。
中途採用の選考をするにあたって企業が、最も注目する点は転職動機です。

雇用側にとって転職者を採用するということは、自分の企業も同様に転職されるリスクを孕んでいるからです。
どの企業でも、人件費は経営コストの中で大きな割合を占めており、人材育成にかける労力を踏まえても、できるだけ長期間働いてくれそうな管理栄養士を採用したいと考えるのは当然のことと言えます。

そのため、前の職場では何が問題だったのか、転職しなければクリアできないような問題だったのか、今回の転職によってお互いのニーズは一致するのかという採用側の疑問に対して、納得させられるだけの転職動機が必要です。
また、転職動機を明確にすることで、自分に合った転職先が選びやすくなるというメリットもあります。

譲れない条件をピックアップする

転職動機を明確にしたら、次に勤務時間や業務内容、年収など、自分が譲れない条件をピックアップしましょう。
例えば、調理ではなく栄養指導の仕事を中心にしたい、幅広い年代の人に食に関するアドバイスをしたい、高齢者や病気を抱える方を食事面からサポートしたいといったように、できるだけ具体的に思い描きましょう。

また、勤務時間や給与などの条件も職場によって様々です。
希望条件の優先順位をはっきりさせた上で、実際の求人からすり合わせを行いながら応募先を絞っていくことが大切です。

様々な業界に目を向ける

管理栄養士の就職先としてイメージしやすいのは、病院や介護福祉施設、給食業界などでしょう。
しかし、一般的な就職先の中から探そうとすると、なかなか理想の職場が見つからず、全く別の職種に転職してしまう方もいます。

管理栄養士の活躍の場は、病院や介護施設、給食業界だけでなく、スポーツ業界や美容業界、健康食品・化粧品メーカーなど多岐にわたります。
幅広い業界に目を向けることで選択肢が広がって、管理栄養士としてのキャリアを捨てずに済む可能性があるのです。

管理栄養士の資格を活かせるおすすめの転職先

ここでは、管理栄養士の資格を活かせるおすすめの就職先をいくつかご紹介します。

美容サロン

管理栄養士 美容サロン

美容サロンで働く管理栄養士の主な仕事内容は、お客さんへのメニュー・料金説明、カウンセリング、食生活のアドバイスなどです。
例えば、ダイエット目的で訪れたお客さんに対しては、栄養学の専門知識を活かして、健康的なスタイルづくりをサポートできます。

Point

サロンによっては、お客様のお肌や体質に合わせたレシピを提案したり、サロン主催の講演会に登壇したりすることもあります。
エステティシャンやセラピストに関連する資格を取得すれば、美容部員としても活躍できます。

スポーツジム

スポーツジム

スポーツジムにおける管理栄養士の仕事内容は、主にインストラクターとして働きながら、利用者のカウンセリングを行ったり、食事と運動を組み合わせたダイエットメニューを提案したりします。
また、トレーニング内容に応じた個別栄養指導や商品企画、栄養セミナーなどを行うこともあります。

ドラッグストア

ドラッグストア

ドラッグストアで働く管理栄養士の主な仕事内容は、訪れたお客さんの健康相談に乗ったり、個別栄養指導を行ったり、おすすめの商品を提案したりすることです。
また、薬局事務のサポートやレジ対応、品出し、在庫管理などの店舗運営に関わることもあります。

店舗によっては、新商品の試飲や試食、レシピの提案といったイベントの企画・開催を任せられるケースもみられます。
ドラッグストアは、地域住民の健康に貢献したい方、幅広い業務内容に対応できる方に向いている職場と言えます。

フリーランス

管理栄養士の中には、特定の企業に所属せずにフリーランスで活躍している方もいます。
例えば、食や栄養に関する専門知識を活かしてフードコーディネーターになったり、料理教室を開催したりする方が多いです。
最近では、SNSを活用しインフルエンサーとして、食や栄養学に関する知識を発信している管理栄養士も見られるようになりました。

フードコーディネーター

管理栄養士には食事や栄養に関して専門的な知識が必要とされる分、幅広い業界で高い需要があります。
中でも、女性客が中心の美容サロンではデリケートな相談を扱うことも多く、管理栄養士の資格を持った女性スタッフは重宝される傾向にあります。
そのため、サロンによっては好条件も期待できるでしょう。

描いていた理想と現職とのギャップから転職を考えている方は、思い切って別の業界に目を向けるのもおすすめです。
転職動機や譲れない条件を整理し、それぞれの業界の特性を知った上で自分にピッタリの職場を見つけてください。

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