近年はグローバル化が進んだことで、ビジネスシーンで英語力が求められる機会が増えています。
管理栄養士として働く人、これから資格を取るという人も英語力を身に付けた方が良いのでしょうか?
そこで今回は、管理栄養士で英語が話せるメリットや求められる英語力、鍛える方法などについてご紹介します。
管理栄養士と英語の両方を仕事に活かしたいという方は、ぜひ参考にしてください。
管理栄養士で英語が話せるメリットとは?
管理栄養士で英語が話せることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?
ここで英語が話せるメリットを3つご紹介します。
海外の情報を深く理解できる
英語が得意だと海外の情報を取得しやすいというメリットがあります。
食や栄養に関する情報は日本だけではなく、海外にもあります。
ただし、海外の論文は英語で書かれているのが基本であるため、英語ができないと翻訳が必要になり、それに手間がかかったり、正しく意味を理解できなかったりするでしょう。
しかし、英語力があれば英語でかかれた論文もスムーズに読むことができ、正しい内容で理解することが可能です。
海外の情報には、日本では得られない栄養課題の情報などが手に入る可能性があり、管理栄養士としての知見をさらに高められるでしょう。
外国人への対応がスムーズになる
仕事をする中で外国人に対してスムーズな対応ができるようになることも英語ができるメリットです。
管理栄養士が働く現場は、学校や病院、福祉施設、食堂、サロン、一般企業と多岐にわたります。
そのような現場で一緒に働く従業員や顧客が外国人というケースは珍しくなく、そのすべての人が流暢な日本語を話せるとは限りません。
英語が話せれば外国人と意思疎通が取れるようになり、従業員であれば連携が取りやすくなるでしょう。
顧客であれば、日本語に慣れていない人にも適切な対応ができるので安心感を持ってもらうことができます。
Point
海外で働くことができる
英語が話せるのであれば、海外で働くという選択肢もあります。
栄養士は海外でも活躍しており、管理栄養士としての知識を活かすことが可能です。
現地では英語や母国語での会話が基本となるので、英語が話せるのであれば現地の人とコミュニケーションが取れるので、充実した海外生活を送れます。
なお、海外の栄養士の仕事内容や制度は日本と異なるため、日本の管理栄養士の資格が使えない点に注意が必要です。
しかし、日本で得た管理栄養士の知識はヘルスケア分野などで活躍します。
海外で活動してみたいのであれば、JICAや青年海外協力隊などのボランティアから参加するのがおすすめです。
現地での就労を目指すのであれば、海外の大学で栄養士の勉強をして学位や資格を取ることにチャレンジしてみましょう。
ビジネスに求められる英語力のレベルは?
ビジネスシーンでは、どのくらいの英語力が求められるのでしょうか?
ここで、検定の等級や試験のスコアを参考に必要なレベルをご紹介します。
実用英語技能検定の場合は準1級以上
実用英語技能検定(英検)は、準1級以上であればビジネスレベルの英語力があると考えられます。
公共財団法人 日本英語検定協会では、準1級は「実際に使える英語力」の証明になると評価しています。
英検はリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4つのスキルを総合的に評価する検定であるため、実際に英語を話せるスキルを証明することが可能です。
TOEICの場合は700点以上
TOEICの場合、スコアが700点以上であればビジネスレベルに達していると考えられます。
一般社団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会では、スコア730点以上あれば「どのような状況でも適切な英語が話せるレベル」と評価しています。
そのため、海外事業に関わっている企業の場合、TOEIC700点以上を採用の応募条件としているケースがあります。
ただし、外資系企業では800点以上を基準としているケースも珍しくありません
環境によって求められるレベルが異なるため、700点は最低限の目安と考えましょう。
TOEFLの場合は100点以上
TOEFLの場合、100点以上だとビジネスレベルの英語力があると言えます。
100点というスコアは、アメリカの有名大学に出願可能なレベルであるため、その英語力はビジネスシーンでも活躍できるでしょう。
英検と同じくリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングのスキルを総合的に評価されるので、英語力を十分にアピールできます。
外資系企業ではTOEICと共に取得を条件にしている場合もあります。
管理栄養士が英語力を鍛える方法
管理栄養士の仕事でも英語を話せるようになりたいのであれば、今から英語力を鍛えてみましょう。
ここで英語力を鍛える方法をご紹介するので、自分に合った方法を選ぶ際の参考にしてください。
独学で学習する
英検準1級やTOEICなどの参考書籍をもとに独学で鍛えることは可能です。
独学であれば、自分のペースで学習を進めることができます。
実際に英検やTOEICなどを受けてみることで、現状のレベルを把握することが可能です。
参考書以外にも英会力を鍛えられるアプリを活用し、スキマ時間を使ってコツコツスキルアップしていく方法もあります。
ただし、目標を決めないとダラダラ学習することになったり、途中で挫折したりする可能性があるので、自己管理が得意な人におすすめの学習方法です。
ビジネス英語に特化したスクールに通う
スクールに通ってビジネス英語を取得するという方法もあります。
独学と違って英語が堪能な講師から指導を受けられるので、効率よく学習することが可能です。
一から英語をしっかり学びたい人やサポートを受けながら学びたいという人にはスクールがぴったりです。
しかし、スクールに通学する必要があるので、学習する時間を確保できないと継続は難しいでしょう。
社会人でも通いやすいスクールを選ぶことが大切です。
オンライン講座を受講する
オンラインで英語を学べるサービスも充実しています。
スクールと同じく自分のレベルや学びたいことにあわせてカリキュラムが組まれており、実践的な英会話を学ぶことが可能です。
自主学習スタイルの講座であれば、自分の都合に合わせて学習を進めることができます。
ただし、オンライン講座はサポート面がサービスごとに異なり、体制が整っていないケースもあるので注意が必要です。
スクールと違って、わからないことを質問しても答えが返ってくるまで時間がかかるといったケースもあります。
留学をする
留学をして現地で英語力を鍛える方法もあります。
現地では英語でのコミュニケーションが当たり前なので、英語脳を鍛えやすいことがメリットです。
また、周りの留学生もモチベーションが高い人が多いので、その影響を受けて自分自身のモチベーションを維持しやすく、英語学習においても良い効果を発揮してくれるでしょう。
現地や様々な国・地域の人と交流でき、異文化を学べるのも魅力です。
また、現地で栄養士の勉強ができるのであれば、学位や資格の取得も目指せるので、将来現地で働きたいという人にもおすすめです。
留学の場合、費用が高くなることや留学期間中は仕事や学校を休まなければならない点がデメリットになります。
管理栄養士の仕事に英語は必須ではありません。
しかし、英語が話せれば、外国人とのスムーズなコミュニケーションが取れるので、ビジネスシーンで大いに役立つ可能性があります。
また、海外へのボランティア活動への参加や就労も検討できるようになるでしょう。
私生活でも役立つスキルなので、管理栄養士を務めている人やこれから資格を取る人も英語力を鍛えてみてはいかがでしょうか。