管理栄養士は女性が多いというイメージを持つ人も少なくありません。
そのため、「男性でも管理栄養士になれるのか」「男性でも活躍できる環境があるのか」などの疑問を抱えている方もいるでしょう。
実際に管理栄養士は男女関係なく働ける仕事であり、男性でも専門的な知識を活かして活躍している方が多くいます。
そこで、この記事では管理栄養士として男性は活躍できるのか、男性が働くメリットなども含めてご紹介します。
管理栄養士は男性でも女性でも活躍できる?
管理栄養士は、性別に関係なく誰もが資格取得して活躍できるのが特徴です。
実際に男性でも入学できる栄養士、管理栄養士の養成施設は存在しているため、今でも管理栄養士を目指して学習している男性もいるでしょう。
これまで、管理栄養士と聞くと病院、施設、学校など女性が中心の環境が思い浮かぶかもしれません。
しかし、近年管理栄養士の活躍の幅が広がってきただけでなく、男性管理栄養士の専門的な知識を活かせる環境が増えてきました。
例えばスポーツチームの栄養サポート、食品メーカーの研究所などでは、男性管理栄養士が専門的な知識と経験で多く働いています。
そのため、現在管理栄養士は女性中心の職業ではなく、男性も多くいるのが現状です。
男性の管理栄養士はどんなところで活躍している?
現在、男性の管理栄養士は以下のような職場で働いています。
ここでは、男性管理栄養士が活躍している職場の内容や特徴などをご紹介します。
給食委託会社
給食委託会社は保育園、学校、企業、医療機関、介護福祉施設などに給食を提供する会社です。
それぞれの施設に管理栄養士、栄養士、調理師などを派遣して献立作成、食材発注、調理など給食に関係する業務を請け負うのが特徴です。
給食委託会社では、調理業務の基本から学ぶことができ、管理栄養士以外の業務にも携われます。
配属先によって勤務時間も固定されているので、残業も少ない傾向です。
栄養や旬の食材などを使って献立を考えることに加え、調理スキルも習得できるので、管理栄養士としての基礎能力がアップできます。
食品メーカー
管理栄養士は、専門的な知識を活かして食品メーカーで働くこともできます。
ただし、食品メーカーといってもその業務内容によっては全く仕事内容が異なることもあります。
例えば、食品メーカーでも新しい商品開発や企画などの業務もあれば、品質管理などに関係する業務もあるということです。
消費者が求めているものを調査して新しい商品の企画をしたり、リニューアル商品の設計をしたり、管理栄養士は様々な業務に携われるのが特徴です。
スポーツチーム
管理栄養士は、スポーツ管理栄養士としても働けます。
スポーツ管理栄養士は、プロからアマチュアのアスリートなどスポーツをする方の栄養や食事指導を行い、健康的な体つくりのサポートをします。
スポーツのパフォーマンスには日々の体つくりが欠かせず、食事もトレーニングの一環として含まれているため、その人の体に合った食事が欠かせません。
アスリートが力を最大限に発揮できるように、日々の食事でサポートする役割を担っています。
社員食堂
社員食堂では、健康面に配慮した食事を提供するのが業務です。
病院のように制限されることもありませんが、生活習慣予防や健康増進のために、健康面に配慮した食事を提供するようになっています。
法律上、事業所で労働者に対して1回100食以上または1日250食以上の給食をする際には栄養士を配置するように努める決まりがあります。
近年、社員食堂や学校の寮などの食事が話題になることも多く、健康向上を意識したメニューや内容も話題になりやすいです。
想像力、発想力が試される場面が多く、食事による驚きや楽しさを与えられるのが魅力でしょう。
飲食店
飲食店でも管理栄養士は働くことができます。
近年、健康志向の高まりにより管理栄養士などが監修したメニューやレシピを好む傾向が強くあります。
栄養の知識があり、調理に関しても学んでいる管理栄養士がいることで安心感も生まれ、お客様に対して食へのこだわりのある飲食店だということもアピールできます。
健康への意識が高いお客様は「管理栄養士監修のレシピ」「管理栄養士が考えたおすすめメニュー」などの言葉に反応しやすいので、自身の資格で注目を集めることも可能です。
多くの方に栄養の大切さに気が付いてほしいと考えている場合は、飲食店でも働きやすいでしょう。
フリーランス
管理栄養士はフリーランスとしても活躍できます。
フリーランスは、自身が企業などに所属することなく個人事業主として活動するものです。
フリーランスなので、依頼を受けた仕事をこなしたり、自身で栄養に関する講演会などを開催したり、食事や栄養の大切さや興味を持ってもらうための活動などができます。
管理栄養士の資格を活かしてライターとして記事作成をして発信することもできるので、様々な業務に携わることができるでしょう。
男性の管理栄養士が活躍中の理由は?
男性の管理栄養士が活躍している理由は以下のとおりです。
長期的に働けるから
男性の管理栄養士が活躍している理由は、安定して長期的に働けるからです。
特に人手不足の状態が続きやすい病院などの医療現場では、安定して長期的に働いてくれる管理栄養士が歓迎される傾向です。
研究機関では男性が中心の環境が多いから
研究機関などでは、男性が活躍していることが多いです。
日本の研究者の割合は約82.5%が男性だという結果もあり、男性中心の環境が出来上がっているため、活躍しやすいと考えられます。
同性からの信頼が得やすい
病院や施設での男性管理栄養士は需要が高く、その理由として同性から相談しやすいという理由があります。
Point
特に栄養相談などを行う場合は、同性にお願いしたいと感じる方もいるため活躍する場面も多いでしょう。
力仕事ができる
男性管理栄養士がいると、力仕事をお願いしやすくなります。
食材は内容によって重さもあり、女性だけでは難しい場面も多くなります。
しかし、男性管理栄養士の存在によって力仕事を任せられるということで需要も高くなっています。
気になる男性管理栄養士も収入はどれくらい?
男性管理栄養士として活躍した場合、どれくらいの収入が期待できるのでしょうか?
そこで「令和3年賃金構造基本統計調査」から、年収を見てみましょう。
栄養士・管理栄養士の平均年収
栄養士・管理栄養士の平均年収
・全体:約376万円
・男性:約434万円
・女性:約371万円
民間企業の全国平均
・全体:約458万円
・男性:約563万円
・女性:約314万円
栄養士も含めた収入の平均額は上記のとおりです。
Point
職場、勤続年数、役職などでも変わりますが、比較的高い年収になると予想できます。
男性管理栄養士は活躍の場面も多くあり、働く環境によって仕事内容も変わってきます。
男性だけでなく、女性も資格取得によって活躍できて管理栄養士しかできない仕事に携わることもできるでしょう。
活躍する職種も豊富で、様々な人の栄養サポートをできるのが特徴です。
携わり方は異なるかもしれませんが、管理栄養士にしかできない仕事があり、様々な方法で栄養に関する知識を発揮できます。
管理栄養士として活躍したい方は仕事内容や年収を参考にして、知識や経験を発揮してみてください。