管理栄養士の仕事をしている方の中には、「もう辞めてしまいたい」「向いていないのかもしれない」と考えている人が少なくありません。
実際に向いていない場合、転職を考えなければならないと焦って、さらに精神的な負担を感じている方もいるのではないでしょうか。
今回は、管理栄養士に向いていない人の特徴や退職する理由、諦めたいと考えている方におすすめの業界をご紹介します。
管理栄養士に向いていない人の特徴
まずは、本当に管理栄養士に向いていないのか？を知るために、管理栄養士に向いていない人の特徴を見ていきましょう。
気持ちや意見を伝えるのが苦手
管理栄養士は、他の従業員はもちろん、患者さんなどと頻繁にコミュニケーションを取る職種です。
特に病院では、患者さんの健康状態を知ることからはじまり、信頼感や安心感を与えるための接し方を心がけなければなりません。
調理師や看護師に指示・指摘をするシーンも多いため、気持ちや意見を伝えるのが苦手な方だと、業務が苦痛に感じてしまいがちです。
的確に指示ができなければ、業務が滞ってしまったり、トラブルに発展したりすることもあります。
管理栄養士が働く職場は、時間厳守であることがほとんどであることから、しっかりとしたコミュニケーション能力が求められるのです。
これらのことから「気持ちや意見を伝える」、「聞き入れることが苦手」な方は管理栄養士に向いていないかもしれません。
責任感がない
管理栄養士は、食事や栄養指導を通じて健康をサポートする仕事です。
食事や栄養指導1つで患者さんなどの健康を奪ってしまう可能性があります。
そのため、責任感を持って仕事に取り組み、1人ひとりに合った食事を考えたり、指導を行ったりする必要があるのです。
責任感がないと、患者さんなどを危険にさらしてしまう可能性が高くなるため、強い責任感が求められます。
情報のアップデートが苦手
管理栄養士は国家資格であることから、合格を目標にたくさんの知識を習得しなければなりません。
しかし、日々の研究により、どんどんアップデートが行われるため、資格取得のために勉強してきた情報が古くなっていくことも少なくありません。
しっかり勉強したから間違いないと確信している知識も、数年経てば別の情報が常識になることが多いのです。
そのため、管理栄養士の資格を取得した後も、常に最新の情報を得られるよう、日々勉強し続けることが求められます。
自主的に勉強するのが苦手、情報のアップデートに積極的になれないという方は、管理栄養士に向いていないと言えるでしょう。
管理栄養士は辞める人が多い？よく聞く退職理由
管理栄養士に向いていない人の特徴は分かりましたが、実際管理栄養士として働いてきた人は、どのような理由で退職しているのでしょうか。
管理栄養士が退職した理由の中にも、「管理栄養士を諦めたい」と思ってしまう理由が隠されているかもしれません。
管理栄養士に向いていない人の特徴に当てはまらなかったという方は、ぜひ参考にしてください。
ここからは、管理栄養士の中で多い退職理由を見ていきましょう。
責任が重い業務が多い
先ほどもご紹介したように、管理栄養士は責任感がないと務まらない職種です。
とはいえ、責任感が強い人であっても、責任の重さに耐えられず、辞めてしまうケースが多いです。
1度のミスでも命に関わってくることもあるため、常に気を張っている必要があるでしょう。
緊張状態が続くことによって精神が不安定になり、辞めざるを得なくなってしまったかたも少なくありません。
理想と現実に大きなギャップがあった
献立作成や栄養管理に携わりたいと管理栄養士を目指しても、調理補助や食器洗いなどに配置されるケースがあります。
特に新人の管理栄養士は、調理工程の経験のためだけでなく、調理師と円滑なコミュニケーションが取れるように現場業務を任されることが多いです。
もちろんそういった背景があれば、経験のために続けることを選択する管理栄養士は少なくないでしょう。
しかし、人手不足だったり、在籍管理栄養士が多かったりする職場では、時間が経っても希望する業務に携われないことがあります。
その結果、理想と現実に大きなギャップを感じて退職してしまうのです。
ライフワークバランスが取れない
マルチタスク能力が求められる職種であることからも分かるように、管理栄養士は多種多様な業務をこなさなければなりません。
職場によっては残業必須で、プライベートの時間を有意義に過ごせないほど疲れてしまうこともあります。
体に疲れが溜まれば、本来持っている能力の発揮も難しくなり、モチベーションも低下していくでしょう。
昨今では、ライフワークバランスの取れる職場が人気です。
管理栄養士のように、忙しいばかりで自分を大切にできない職種では、より不満の声が増えてきています。
管理栄養士を諦めない！美容業界に向いている人の特徴
管理栄養士は病院、施設、学校、行政といった様々な場所で働けます。
しかし、先ほどご紹介したように、責任が大きかったり、多忙だったりするため、退職せざるを得ない状況に陥ってしまうことが少なくありません。
中には退職したはよいものの、努力して取得した資格を活かせないことに悩んでいる方がいるのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、美容業界です。
Point
美容業界とひと口に言っても、管理栄養士が活躍できる場は美容クリニックや美容サロン、パーソナルジムなど様々です。
専門知識を活かして新しいものを作っていきたいという場合は、化粧品メーカーや健康食品・サプリメントメーカーなどで働くことも可能です。
ここからは、美容業界に向いている管理栄養士の特徴をご紹介します。
1人ひとりに合った指導がしたい
美容クリニックやサロン、パーソナルジムでは、食事や栄養のアドバイスを行います。
食事によって体や肌の状態が左右されることから、これらの職場でも管理栄養士が欠かせないのです。
1人ひとりに合ったアドバイスをしたり、レシピの提案をしたりするため、とてもやりがいがあります。
Point
栄養だけでなく、美容にも興味があるという方には特におすすめの業界です。
研究や商品の企画がしたい
管理栄養士は、健康食品やサプリメントの設計や企画などにも携われます。
管理栄養士というと、病院や学校で勤務するイメージが強いですが、より深い場所で知識を活かしたいという時にも役立つ資格です。
施設と調理師の間に入って、板挟み状態になってしまうということもなくなるため、管理栄養士ならではの精神的負担も減らせます。
特に勉強が好き、知識を習得することが苦じゃないという方におすすめです。
プライベートも充実させたい
職場にもよりますが、残業時間が比較的少なくなるのも美容業界のメリットです。
美容を追求するために利用する人が多い職場となるため、比較的健康な方を相手にすることになります。
そういった意味でも疲労感を感じにくくなったり、業務量が減ったりするため、プライベートの充実も重視したい方に向いていると言えるでしょう。
今回は、管理栄養士を諦めたいと考えている方におすすめの美容業界についてご紹介しました。
管理栄養士の職場は過酷なところも多く、自分を犠牲にしてしまう方は少なくありません。
しかし、自分を大切にできなければ、相手を思いやることも難しくなってしまいます。
管理栄養士を諦めたいと考えている方は、美容業界で自分のスキルを活かしながら、理想の働き方を実現してみてください。
