管理栄養士を目指す場合、養成課程のある学校に進もうと考える方は多いです。
しかし、そういった学校に進学を目指すなら、理系と文系のどちらを選択すべきか迷う方もいらっしゃるでしょう。
今回は、管理栄養士は理系と文系のどちらなのか、受験する際にどちらで受けた方が良いのかなどをご紹介していきます。
管理栄養士は理系?それとも文系?
そもそも管理栄養士という職種は理系と文系、どちらに分類されるのでしょう?
イメージとしては理系を思い浮かべる方は多いかと思います。
しかし、実は管理栄養士という職種を理系と文系、どちらかに分類することは難しいといえます。
例えば、栄養計算などは理系分野に当てはまります。
栄養に関する研究も理系分野での勉強となるでしょう。
ただ、管理栄養士は研究だけが仕事ではありません。
実際に指導するとなると言葉で説明することになるので、どちらかと言えば文系に分類されますし、施設に関する法規も学ばなくてはならないので文系分野に当てはまる勉強を行います。
このように、管理栄養士は学ぶ範囲がとても広いため、理系・文系に分類することが難しいのです。
ただし、学ぶ範囲の中でも理系分野が多い傾向にあります。
生化学や生物、栄養素自体も化学の分野に入ります。
そのため、管理栄養士というと理系をイメージする方が多いのだと考えられます。
受験するなら理系じゃないとダメなのか?
管理栄養士は理系と文系、どちらにも分類できますが、どちらかと言えば理系よりの職種と言えます。
そうなると、受験も必ず理系で受けるべきなのでしょうか?
管理栄養士養成課程のある私立大学の場合、国語・数1A・英語・化学基礎または生物基礎の科目から2、3科目を選択し、受験するケースがほとんどです。
そのため、文系よりの科目を選んだとしても合格すれば管理栄養士を目指せます。
もし、理数系が苦手だけど管理栄養士になりたいという方は、文系科目を選んで受験すると良いでしょう。
上記はあくまでも私立大学のケースであり、国立大学になると条件が変わってきます。
国立大学では数2Bや化学・生物といった理科科目を選ばなくてはなりません。
そのため管理栄養士養成課程のある国立大学を受験したい場合は、理系を重点的に勉強しておいた方が良いでしょう。
どんな働き方をしたいかで理系・文系を選ぶのもアリ
管理栄養士というのはあくまでも1つの資格であって、働き方は様々なものが挙げられます。
一般的なもので言うと、病院や介護施設、保育施設などでの献立作成や栄養指導があります。
しかし、その他にも一般企業で商品開発や衛生管理を行っている方がいますし、ドラッグストアで栄養面のアドバイスを行っている方、栄養教諭として働いている方もいます。
スポーツクラブで栄養指導を行ったり、個人で料理教室を開いたりしている方もいるのです。
このように、管理栄養士という資格は様々な働き方につなげられます。
もし、管理栄養士の働き方の中で栄養素の研究や食品成分の分析に携わりたいと考えている方は、理系を選んだ方が良いでしょう。
しかし、管理栄養士から栄養教諭を目指す場合には栄養教諭が取れる学校に再入学、もしくは科目履修生となって必要な単位を取得し栄養教諭免許を取得するのですが、教員免許を取得するには理系だけではなく文系の勉強も必要です。
同じ管理栄養士であっても目指している働き方によっては理系と文系の勉強する割合が変わってくるので、そういった部分も踏まえて理系に進むか、文系に進むかを選択してみるのも良いでしょう。
理系が苦手…克服するには?
いくら文系で管理栄養士養成課程のある大学に受験できたとしても、結果的には理系分野の勉強も行うことになります。
そのため、理系が苦手だという方は大学受験前に克服しておいた方が良いでしょう。
では、どうすれば苦手な理系を克服できるのでしょうか?
ここからは、管理栄養士になりたいけど理系が苦手という方に向けて、克服するポイントをご紹介していきます。
現在理系が苦手という方は、ぜひ参考にしてみてください。
理系が苦手な理由を探る
理系が苦手だという方は、どうして理系が苦手になってしまったのか理由を探してみましょう。
その理由が突き止められれば、改善するポイントが分かってきます。
どんな理由が挙げられるか、具体的な例をご紹介しましょう。
・教科書や参考書に記載されている文章の意味が分からない
・公式を覚えていてもそれを使って問題を解くことができない
・テストになるとなぜか問題が解けなくなる
・公式がすぐに頭から抜けてしまう
・授業そのものがつまらない
これらの理由から理系を苦手だと感じる方が多いようです。
理系の苦手を克服した人の特徴
理系の苦手を克服した人には共通した特徴が見られます。
諦めずに根気強く苦手科目に取り組めた人
苦手な科目はやる気も失せやすく、つい他の科目ばかりをやってしまいがちです。
こういった人は多いかと思いますが、苦手だからと言っていつまでも目を背けてばかりいてはいつまで経っても克服できません。
少しずつでもコツコツと苦手科目に取り組み、しっかり克服できるように努力しましょう。
勉強法をすぐに変えられる人
人それぞれ、勉強する時に自分なりの方法でやっている方は多いかと思います。
しかし、その勉強法が間違ったものであれば勉強時間を取っていても成果が表れません。
すると、苦手意識が生まれてしまい、さらに克服しづらくなってしまいます。
「自分が理解できないからダメなんだ」と思うのではなく、「勉強法がダメなのかもしれない」と考えを変えてみましょう。
インターネットが普及した昨今、苦手科目を克服した人の勉強法というのはいくらでも見つけられます。
それらを参考に苦手を克服するための勉強法を確立していきましょう。
苦手を克服するポイント
公式は覚えるよりも意味を理解する
理系の様々な科目では、あらゆる公式を覚えなくてはなりません。
しかし、公式をたくさん覚えたとしてもすぐに忘れてしまうという方は多いです。
そのためただ覚えるのではなく、「なぜこの公式が使われているのか」「どんな場面で使う公式なのか」「どう使えばいいのか」と、その公式の意味や使い方まで理解できるようにすることが大切です。
一つひとつの公式を覚える時間は増えてしまいますが、その分忘れにくくなり、テストや受験でもしっかりと記憶から呼び起こせるようになります。
また、公式の意味が分かると応用問題を解く力も付いてきます。
理系科目が苦手な方の中には、暗記できる部分は解けても応用問題で躓いてしまう方がいます。
そのため、最初から公式の意味を理解するような勉強に切り替えてみましょう。
1冊の参考書を使い倒す
理系の勉強で参考書を使う場合、2~3冊で勉強しようと考えていませんか?
参考書の数が多ければその分問題の出し方も異なってくるため、色んな問題に触れられるという点に関しては良いです。
しかし、苦手な方がちゃんと知識が定着していないまま問題を解いても、間違えてやる気をなくしてしまうだけです。
そうならないためにも、まずは1冊の参考書を使い倒してみましょう。
1冊丸々使い切ったら、次はもう一度最初から、間違えた部分を中心にやり直してみてください。
何度も繰り返し行うことで理解度を深めることができます。
管理栄養士は文系でも受験できますが、学ぶ科目は理系が多いので、できるだけ理系で進めていった方が良いといえます。
理系が苦手という方も、諦めずにコツコツと科目に取り組んで克服していきましょう。