管理栄養士の仕事は過酷な割に給料が低いと感じている方は多いです。
そのため、一般企業への転職を考え、オフィスワークを視野に入れている方が少なくありません。
実際、管理栄養士がオフィスワークに転職することは可能なのでしょうか。
今回は、管理栄養士は一般企業に転職できるのかどうか、おすすめの転職先などについてご紹介します。
管理栄養士から転職を考えている方はもちろん、転職先に悩んでいるという方は、ぜひ最後までご覧ください。
管理栄養士はオフィスワークに転職可能?
管理栄養士として病院や福祉施設、学校などで経験を積んだ後、一般企業などに転職し、オフィスワークを経験したいと考える方もいるでしょう。
とはいえ中には、栄養や健康に関する知識はあれど、一般企業で発揮できるような知識がないと考え、転職を諦めてしまう人が少なくありません。
しかし、管理栄養士として現場で働いた後、オフィスワーク中心の企業に転職する方は存在します。
その意外な理由とは、一体何なのでしょうか。
まずは、管理栄養士がオフィスワークで成功しやすい理由についてご紹介します。
お客さんのニーズが理解できる
特に近しい業界のオフィスワークへ転職する場合は、お客さんのニーズが理解できることが大きな武器になります。
例えば転職先のお客さんが医療関係者である場合、管理栄養士として病院で働いていた経験があれば、自分がお客さん側だった時のことを考えながら接客できるのです。
現場で働いていたからこそ、お客さんが求めているもの、課題として挙げているものをいち早く理解し、解決の手助けができます。
この点について転職活動で上手くアピールできれば有利なりやすいと言えます。
状況に応じた行動がとれる
管理栄養士は、マニュアル通りに動いていれば良いという仕事ではありません。
病院勤務であれば、患者さんの状況に合わせて柔軟に対応するスキルが求められます。
Point
この時、優先順位を考えながら業務を遂行する力も養われるため、評価や信頼を得やすくなるという点も転職が成功しやすい理由と言えるでしょう。
マルチタスク処理に優れている
管理栄養士は、献立の作成や調理、配膳、発注業務、アレルギー対応、栄養指導、電話対応、勉強会など、業務内容は多岐に渡ります。
もちろんどんな仕事もやるべきことは多くありますが、管理栄養士は特に時間厳守が求められることから、マルチタスク処理能力が欠かせません。
現場で経験を積んでいれば、決められたスケジュールの中で様々な業務を効率良く進めていくためにはどうすればよいのかを考える力が付いてきます。
オフィスワークでも、会社によっては管理栄養士並みのマルチタスクが求められることもあるため、立派なアピールポイントになると言えます。
コミュニケーション能力が高い
管理栄養士の仕事は、自分だけが頑張ればよいという仕事ではありません。
職場の人やチームメンバーと力を合わせなければ、遂行できない業務が多々あります。
業務によっては、ベテランと言われる年上の従業員に指示を出すこともあります。
そのため、職場の人と円滑にコミュニケーションを取り、良好な人間関係を構築していくスキルが求められるのです。
管理栄養士として働くことで、人間関係構築に必要なスキルが身に付きやすいという点も、転職成功しやすい理由の1つです。
事務作業の経験もある
カロリー計算や献立の作成、発注、衛生管理などの業務をしていれば、事務作業の経験があると答えても問題ないでしょう。
特にカロリー計算や献立の作成は、ただ作成するだけでなく、アレルギーや栄養バランスなど、様々なことを考えながら進めていく必要があります。
オフィスワークでも、ただデータを入力する、ただマニュアル通りに進めるといった姿勢では、なかなか成長できません。
オフィスワークは事務作業の量が多いこともあるため、ハードな管理栄養士の事務作業を経験していることは大きな武器になります。
オフィスワークに転職する時の注意点
管理栄養士の事務作業とオフィスワークは似ているところがあっても、全く同じではありません。
オフィスワークには、管理栄養士の業務にはない「メールの作成」、「名刺交換」、「外部の人とのやり取り」などのビジネスマナーがあります。
もちろん管理栄養士であっても基本的なビジネスマナーが身に付いている方はいるでしょう。
とはいえ、管理栄養士の仕事は、施設や社内のみで完結できることが多いため、ビジネスマナーが求められるシーンは非常に少ないです。
一般企業への転職を考えている場合は、今一度ビジネスマナー全般を学び直しておくと安心です。
ビジネスマナーを学ぶときは、マナー本や専門書を参考にする他、マナー研修などを利用すると良いでしょう。
中には無料で体験できる研修などもあるため、気になる方はチェックしてみてください。
管理栄養士は美容業界でも活躍できる!
自分ができることを増やしたい、キャリア選択の幅を広げたいという理由で転職を考える方は少なくありません。
しかし、管理栄養士とは関係のない一般企業への転職となると、ブランクができてしまうことから、なかなか踏み込めない方もいます。
そんな方におすすめなのが、「美容サロンのカウンセラー」や「ビューティーカフェ」です。
Point
食べるものが体を作っていくという事実が重視されはじめ、「インナービューティー」という言葉も広まってきました。
新しい職場で働いてみたいけど、資格はしっかり活かしたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
美容サロンのカウンセラー
美容サロンで働くとなると、エステサロンのような施術をしなければならないのでは?と考えるかもしれません。
しかし、管理栄養士が美容サロンで働く場合は、お客さんのカウンセリングがメインです。
主にお客さんの食生活へのアドバイスや栄養指導、サプリなどの販売を行います。
もちろん、エステティシャンやセラピストといった施術を行うスタッフとコミュニケーションを取りながら働く必要があるため、現場で培ったスキルを存分に発揮できる機会が多いです。
お客さんが美しくなっていくのを間近で見たい、直接手助けしたいと考える方にぴったりの仕事であると言えます。
ビューティーカフェ
ビューティーカフェとは、「美しくなりたい」「健康になりたい」お客さんが内面からアプローチできるような食事を提供するカフェです。
Point
ビューティーカフェでは、豪華で美味しそうなのに、罪悪感を覚えにくい食材が使われている食事を提供します。
そんなビューティーカフェでは、管理栄養士の専門的な知識、臨機応変に対応できるスキルが欠かせません。
時には大胆なメニューの考案も求められるでしょう。
自分の可能性を試してみたい、美容に特化したメニューに興味があるという方は、ぜひチェックしてみてください。
今回は、管理栄養士がオフィスワークに転職しやすい理由、おすすめの転職先をご紹介しました。
管理栄養士は経験を積むほど、色々なスキルが身に付いてくる素晴らしい職業です。
そのため、一般企業への転職も十分可能と言えるでしょう。
しかし、キャリアの幅を広げたいという理由での転職であれば、美容業界への転職も視野に入れるのがおすすめです。
美容業界では、管理栄養士の需要が高く、求人数も多いため、転職のチャンスを掴みやすいです。
転職を考える場合は、管理栄養士として働き続けたいのか、全く別の道に進みたいのかを明確にしましょう。