管理栄養士になるには~都道府県別管理栄養士の資格が取れる大学

管理栄養士になるには

管理栄養士取得大学一覧

管理栄養士になるには、まず管理栄養士になるための勉強ができるところへ通うことが必要です。
全国の大学、短大を一覧表にしました。

学校名をクリックすると、各公式ページへすすめます。

4年制大学
都道府県 大学名 学科名 電話番号
北海道 札幌保険医療大学 保険医療学部 011-792-3350
天使大学 看護栄養学部 011-741-1052
北海道文教大学 健康栄養学科 0120-240-552
青森県 東北女子大学 健康栄養学科 0172-33-2289
青森県立保健大学 健康科学部 017-765-2144
岩手県 盛岡大学 栄養科学部 019-688-5560
宮城県 東北生活文化大学 家政学科 022-272-7521
仙台白百合女子大学 健康栄養学科 022-374-5014
尚絅学院大学 健康栄養学類(仮称) 022-381-3311
宮城学院女子大学 食品栄養学科 022-279-5837
秋田県 なし  
山形県 山形県立米沢栄養大学 健康栄養学部 0238-22-7330
福島県 郡山女子大学 食物栄養学科 0120-910-488
茨城県 つくば国際大学 保険栄養学科 029-826-6000 (代)
常磐大学 健康栄養学部 029-232-0007
茨城キリスト教大学 食品健康科学科 0120-56-1890
栃木県 なし  
群馬県 東洋大学 食環境科学部 03-3945-7272
桐生大学 医療保健学部 0277-48-9107
高崎健康福祉大学 高崎福祉大学 027-352-1290
埼玉県 人間総合科学大学 健康栄養学科 048-749-6120
十文字学園女子大学 食物栄養学科 0120-8164-10
城西大学 医療栄養学科 049-271-7711
女子栄養大学 実践栄養科学・栄養科学専攻 049-282-7331
東都医療大学 薬学部 048-574-2500
日本薬科大学 薬学部 0120-71-2293
千葉県 和洋女子 健康栄養学科 047-371-1127
聖徳大学 人間栄養学科 0120-66-5531
淑徳大学 栄養学科 043-265-6881
帝京平成大学 健康栄養学科 0120-918-392
東京都 実践女子大学 管理栄養士専攻・健康栄養専攻 042-585-8820
東京医療保健大学 医療栄養学科 03-5779-5071
昭和女子大学 管理栄養学科・健康デザイン学科 03-3411-5154
共立女子大学 食物栄養学科 03-3237-5656
東京農業大学 栄養科学科 03-5477-2226
駒沢女子大学 健康栄養学科 042-350-7110
東京聖栄大学 健康栄養学部 03-3692-0238
東京家政大学 現代生活学科・人間栄養学科 042-782-9411
日本女子大学 家政学部 03-5275-6011
日本薬科大学 薬学部 0120-71-2293
大妻女子大学 管理栄養士選考 049-282-7331
神奈川県 文教大学 管理栄養学科 0467-54-4300
関東学院大学 管理栄養学科 045-786-7019
相模女子大学 健康栄養学科・管理栄養学科 0120-816-332
神奈川工科大学 栄養生命科学科 046-291-3002
鎌倉女子大学 管理栄養学科 0467-44-2117
新潟県 新潟医療福祉大学 健康栄養学科 025-257-4459
山梨県 山梨学院大学 管理栄養学科 055-224-1234
長野県 長野県立大学 健康発達部 026-217-2241
岐阜県 東海学院大学 管理栄養学科 0120-373-072
岐阜女子大学 健康栄養学科 058-229-2211
静岡県 常葉大学 健康栄養学科 054-263-1126
愛知県 至学館大学 栄養科学科 0562-46-8861
東海学園大学 管理栄養学科 0120-24-9174
金城学院大学 食環境栄養学科 0120-331791
名古屋学芸大学 管理栄養学科 0561-75-1777
名古屋文理大学 健康栄養学科 0587-23-2400
名古屋文理大学短期大学 栄養士専攻 052-521-2251
椙山女学園大学 管理栄養学科 0120-244-887
中部大学 人間生活科学専攻 0120-873-941
名古屋経済大学 人間生活科学部 0568-67-0624
修文大学 管理栄養学科 0120-138158
名古屋女子大学 家政学部・健康栄養学科 0120-758-206
愛知学院大学 健康栄養学科 0561-73-1111
愛知学泉大学 管理栄養士専攻 0564-34-1215
三重県 鈴鹿医療科学大学 管理栄養学専攻 059-383-9591
富山県 なし  
石川県 金沢学院大学 健康栄養学科 076-229-8833
福井県 なし  
滋賀県 龍谷大学 食品栄養学科 075-645-7887
滋賀県立大学 生活栄養学科 0749-28-8217
京都府 京都華頂大学 食物栄養学科 075-531-7054
京都女子大学 食物栄養学科 043-265-6881
京都光華女子大学 健康栄養学科 075-312-1899
同志社女子大学 食物栄養科学科 0774-65-8811
大阪府 大阪青山大学 健康栄養学科 072-723-4480
相愛大学 発達栄養学科 06-6612-5905
大手前大学 管理栄養学科 0798-36-2532
大阪樟蔭女子大学 学芸学部・健康栄養学科 06-6723-8274
羽衣国際大学 食物栄養学科・食クリエイトコース 072-265-7200
千里金蘭大学 食物栄養学科 06-6872-0721
梅花女子大学 管理栄養学科 072-643-6566
帝塚山学院大学 食物栄養学科 072-368-3108
関西福祉科学大学 福祉栄養学科 072-978-0676
兵庫県 兵庫大学 栄養マネジメント学科 079-427-1116
神戸学院大学 健康栄養学部 078-974-1972
大手前大学 健康栄養学部 0798-36-2532
甲子園大学 栄養学科 0797-87-2493
甲南女子大学 食物栄養学科 06-6429-9903
神戸女子大学 管理栄養士養成課程・健康スポーツ栄養学科 078-737-2329
神戸松蔭女子学院大学 食物栄養学科 078-882-6123
武庫川女子大学 食物栄養学科 0798-45-3500
武庫川女子大学短期大学部 食生活学科 0798-45-3500
奈良県 畿央大学 健康栄養学科 0745-54-1603
帝塚山大学 食物栄養学科 0742-48-8821
奈良女子大学 生活環境学部 0742-20-3353
和歌山県 なし  
鳥取県 なし  
島根県 島根県立大学 看護栄養学部 0855-24-2203
岡山県 岡山学院大学 食物栄養学科 086-428-2651
くらしき作陽大学 栄養学科・現代食文化学科 0120-911-394
川崎福祉医療大学 臨床栄養学科 086-464-1004
中国学園大学 人間栄養学科 086-293-0541
ノートルダム清心女子大学 食物栄養学科 086-255-5585
美作大学 食物学科 0868-22-5570
岡山県立大学 保健福祉学部 0866-94-9163
広島県 広島女学院大学 管理栄養学科 082-228-8365
広島修道大学 健康栄養学科 0823-70-4500
広島国際大学 医療栄養学科 086-464-1004
山陽女子短期大学 食物栄養学科 0829-32-0909
福山大学 生命栄養科学科 084-936-2111
安田女子大学 看護栄養学科 082-878-8557
広島文教女子大学 管理栄養学科 0120-229-145
広島文教大学(仮称)
(旧校名:広島文教女子大学
人間栄養学科 0120-75-3191
山口県 山口県立大学 栄養学部 083-929-6506
東亜大学 健康栄養学科 083-257-5151
徳島県 四国大学 管理栄養士養成課程 0120-65-9906
徳島文理大学 食物栄養学科 0120-60-2455
徳島大学 医学部 088-656-7091
香川県 なし  
愛媛県 なし  
高知県 高知県立大学 健康栄養学部 088-847-8789
福岡県 九州女子大学 栄養学科 093-693-3277
西南女学院大学 栄養学科 093-583-5123
中村学園大学 栄養科学科 092-851-6762
九州栄養福祉大学 食物栄養学科 093-561-2060
福岡女子大学 食・健康学科 092-692-3100
佐賀県 西九州大学 健康栄養学部 0952-37-9207
長崎県 長崎国際大学 健康栄養学科 0956-39-2020
活水女子大学 健康生活学部 095-820-6015
熊本県 尚絅大学 栄養化学科 096-273-6300
大分県 別府大学 食物栄養学科 0977-66-9666
宮崎県 南九州大学 健康栄養学部 0120-3739-20
鹿児島県 鹿児島純心女子大学 看護栄養学部 0996-23-5311
沖縄県 なし  

 

管理栄養士取得短期大学一覧

短期大学
都道府県 大学名 学科名 電話番号
北海道 函館短期大学 食物栄養科 0120-57-1820
青森県 なし
岩手県 修紅短期大学 食物栄養科 0191-24-2211
宮城県 なし
秋田県 なし
山形県 なし
福島県 福島学院大学短期大学部 食物栄養学科 024-553-3253
茨城県 常磐大学 健康栄養学部 029-232-0007
栃木県 なし
群馬県 なし
埼玉県 武蔵丘短期大学 健康栄養専攻 0493-54-5101
国際学院埼玉短期大学 食物栄養専攻 048-641-7468
千葉県 聖徳大学 人間栄養学科 0120-66-5531
東京都 帝京短期大学 生活科学科 03-3961-5228
大妻女子大学短期大学部 家政科 03-5275-6011
女子栄養大学短期大学部 食物栄養学科 049-282-7331
神奈川県 小田原短期大学 食物栄養学科 0465-22-0285
相模女子大学短期大学部 食物栄養学科 0120-816-332
新潟県 なし
山梨県 山梨学院短期大学 栄養士コース 055-224-1234
長野県 なし
岐阜県 なし
静岡県 なし
愛知県 愛知江南短期大学 栄養専攻 0120-570-224
三重県 なし
富山県 富山短期大学 食物栄養学科 076-436-5160
石川県 金沢学院短期大学 食物栄養学科 076-229-8833
北陸学院大学短期大学部 食物栄養学科 076-280-3855
福井県 なし
滋賀県 なし
京都府 なし
大阪府 なし
兵庫県 なし
奈良県 なし
和歌山県 なし
鳥取県 鳥取短期大学 食物栄養専攻 0858-26-9171
島根県 なし
岡山県 なし
広島県 なし
山口県 なし
徳島県 なし
香川県 香川短期大学 食物栄養専攻 0877-49-8033
愛媛県 松山東雲短期大学 食物栄養学科 0120-874044
高知県 なし
福岡県 東筑紫短期大学 食物栄養学科 093-583-5123
佐賀県 なし
長崎県 なし
熊本県 なし
大分県 なし
宮崎県 なし
鹿児島県 なし
沖縄県 なし

管理栄養士になるには?

近年、手に職を持ち働きたいと考えている方が多くいらっしゃいます。
資格には様々な種類のものが存在していますが、中でも注目されているのが「管理栄養士」です。

管理栄養士は身近な食・栄養にまつわる知識を習得でき、さらに国家資格であるため一生モノの資格を取得することができます。
そんな管理栄養士になるにはどうすれば良いのでしょうか?

今回は管理栄養士になる方法や管理栄養士の国家試験について、また管理栄養士の資格を取得した後に活躍できる場や管理栄養士の資格を取得するために身に付けておきたいスキルなどをご紹介していきましょう。

管理栄養士になる方法

管理栄養士は、厚生労働大臣より認定を受けた国家資格になります。

よく栄養士と混同されている方も多いのですが、栄養士の場合都道府県知事から認定を受けた資格で、比較的健康の方を対象に栄養指導・給食運営を行なっています。

管理栄養士が対象としているのは病気を患っている方、さらに高齢で食事がうまく取れない方などです。

食事療法という言葉もありますが、食事や栄養管理を実施することによって、現在の身体状況や精神的な安定などを目標に栄養指導や栄養管理、給食管理などを実施していきます。

そんな管理栄養士になるためには、どのようなステップを踏む必要があるのでしょう?

管理栄養士養成施設に通った場合

基本的に管理栄養士になるためにはいくつかの方法があります。
高校を卒業してから管理栄養士養成課程のある大学・短期大学・専門学校に入学し、専門課程を修得し卒業することが一つ目の条件となります。

ただ、卒業したとしても管理栄養士の資格を取得できるというわけではありません。
管理栄養士国家試験の受験資格を得られるというだけで、国家試験に合格しなければ資格取得にはならないのです。

平成27年現在、管理栄養士養成施設は全国に143校存在します。

4年間学校に通って幅広い知識や技術を修得していく必要があります。
管理栄養士養成施設を合格すれば栄養士の免許はもらえるので、国家資格に合格しなくても栄養士として職場に就職することは可能です。

栄養士養成施設に通った場合

管理栄養士養成施設の場合は卒業と同時に栄養士免許の取得と管理栄養士国家試験の受験資格を得ることができますが、栄養士養成施設に通った場合はどうなるのでしょう?

栄養士養成施設には、2年で取得できるところ、3年で取得できるところ、4年で取得できるところと分かれています。

これらの学校を卒業すると栄養士免許は取得できますが、すぐに管理栄養士国家試験の受験資格が得られるというわけではありません。
修業2年の場合は実務経験3年以上、修業3年の場合は実務経験2年以上、修業4年の場合は1年以上と、学校に通ってから5年掛けてようやく国家試験の受験資格が得られます

そのため、栄養士として働きながら管理栄養士の資格取得を目指していく形となるのです。

管理栄養士国家試験の概要

管理栄養士になるためにはまず、資格を取得しなければならないというこで、ここまで管理栄養士になるための方法や、国家試験の内容について記述してきました。

では、管理栄養士の国家試験合格率はどのくらいの割合になっているのでしょうか?
ここでは、試験の概要や受験者数、合格率など管理栄養士国家試験の概要を解説していきます。

試験の概要について

毎年3月中旬に行われる管理栄養士の国家試験は、午前の部で105問・午後の部で95問、合計200問の試験問題で構成されています。
受験科目については、以下の9科目です。

1.社会・環境と健康
2.人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
3.食べ物と健康
4.基礎栄養学
5.応用栄養学
6.栄養教育論
7.臨床栄養学
8.公衆栄養学
9.給食経営管理論

国家試験の合格率は?

厚生労働省が発表する既卒者の合格率情報によると、平成27年度は管理栄養士養成課程の新卒生が85.1%、既卒生が5.4%、栄養士養成課程の既卒生が9.2%、全体で44.7%という結果が発表されました。

新卒生の合格率85.1%に対し、既卒生の合格率はかなり低い状況にあるようです。

この新卒生と既卒生の差は、学校で国家試験対策講座を受講していることに関係しています。
一方、既卒生は働きながら学習をし、受験に挑む人が多いことから合格率が上がらない状況にあるようです。

管理栄養士の国家試験受験者数は?

ここ数年の間、管理栄養士の国家試験受験者数は、2万人前後に推移しています。
平成28年度の受験者数は19,472人で、前年度よりも400人程度増えています。

過去最多である平成21年度の25,047人と比較すると下降していますが、それほど受験者数の差が大きくなる年はないと言えるでしょう。

管理栄養士の国家試験合格率

平成28年度の管理栄養士国家試験の学校別合格率を見てみると、管理栄養士養成課程新卒生が95.4%、既卒生が26.0%、栄養士養成課程既卒生が22.8%でした。

例年、新卒生の合格率は80~90%を維持しているのに対し、既卒生は5~30%とかなり大きな開きがあります。

管理栄養士の資格を取得するには、管理栄養士国家試験の受験資格が得られる学校(4年制)に通い、そこで試験対策をしっかり勉強してから受験に挑んだ方が合格率が高くなるでしょう。

管理栄養士国家試験の内容

では、具体的に管理栄養士の国家試験ではどのような問題が出題されるのでしょうか?
先程紹介した受験科目ごとに紹介していきます。

社会・環境と健康

この項目では主に健康の概念や社会・環境の基礎的知識、保険や医療、福祉制度や関係法規に関する知識が問われます。
特に公衆衛生学や人口や保険に関する統計、主要疾患に関する疫学、制度の仕組み等を学びます。

第32回管理栄養士国家試験の問題を見てみると、日本の保健統計で正しい項目を選ぶというものや、一般健康診断における診断内容、保健所や介護保険制度に関する問題などが出題されています。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち

この項目では人体の仕組みを学び、さらにそこからなぜ疾病が発症するのか、疾患の成因や病態、診断、治療に関する部分まで学んでいきます。

管理栄養士は健康な人だけではなく病気の人に対する栄養指導を行うために、こうした人体・病気の基礎的知識も学ばなくてはなりません。

第32回管理栄養士国家試験の問題を見てみると、細胞内の代謝や酵素に関する問題、循環器系の構造・機能に関する問題、神経系疾患に関する問題なども出題されています。

食べ物と健康

この項目では食品の分類から素材の成り立ち、生産~流通~調理といった流れ、調理の役割などを学んでいきます。

食品科学や食品の規格基準など、食品加工に関する知識もこちらの項目で学ぶ知識となります。

第32回管理栄養士国家試験の問題を見てみると、野菜に含まれている含有成分や日本食品標準成分表に関する問題、食品添加物、栄養機能食品に関する問題、食品のテクスチャーやでんぷん調理に関する問題などが見られました。

基礎栄養学

基礎栄養学では、栄養の基本的な概念やエネルギー・代謝などに関することを学んでいきます。

例えば人が食べ物を食べて、その食べ物が消化・吸収され、体内でどのような使われていくのか、それぞれの栄養素は体内でどのような役割を果たすのかが分かります。

第32回管理栄養士国家試験の問題を見てみると、栄養の定義や代謝に関する問題、様々な栄養素の構造・機能に関する問題が出題されています。

応用栄養学

応用栄養学では、主に栄養管理の方法や考え方、各ライフステージごとの心身機能に基づく栄養管理の基礎を学んでいきます。
いわゆる栄養指導に欠かせない知識を応用栄養学では学んでいくのです。

第32回管理栄養士国家試験の問題を見てみると、栄養アセスメントの指標やライフステージにおける身体の変化、嚥下障害の方に適した調理法などが出題されました。

栄養教育論

栄養教育論では、栄養教育を展開する上での基礎的知識や教育の上で活用できる行動科学などを学びます。

第32回管理栄養士国家試験の問題を見てみると、管理栄養士の指導として適した発言の選択や初回栄養カウンセリングで適切な発言の選択などが出題されています。

臨床栄養学

臨床栄養学では、傷病者や要介護者に対して行う栄養管理の基礎的知識を学び、栄養・食事管理に活用されます。

第32回管理栄養士国家試験の問題を見てみると、アセスメント指標に関する問題や経腸・静脈栄養に関する問題、それぞれの疾患に適した栄養管理などの問題が見られます。

公衆栄養学

公衆栄養学は日本や外国の健康・栄養にまつわる問題点やそれに関する動向、さらに過去から現在までの栄養政策について学んでいきます。

第32回管理栄養士国家試験の問題を見てみると、日本人1人1日当たりの供給純食料推移や、世界の栄養問題に関する問題、栄養士法などの法規に関する問題などもあります。

給食経営管理論

給食経営管理論は、特定多数の人に対して食事を提供する給食施設で活用できる、食事・栄養管理の基礎的知識から、給食施設を実際に運営するための方法などを学びます。

第32回管理栄養士国家試験の問題を見てみると、大量調理施設衛生管理マニュアルに関する問題や食中毒発生時の対応、給食施設の配食・配膳方法のそれぞれの特徴などが出題されています。

国家試験で実際に出題された内容などをご紹介しましたが、見て分かる通りかなり幅広い知識を習得する必要があります。

管理栄養士が活躍できる場

食べ物に関する様々な知識を持っている管理栄養士は、どういった職場で活躍できるのかと悩んでいる人はいませんか?
近年では管理栄養士が働ける職場が徐々に広がっていると言えるので、実際にどのような職場で働いているのか確認してみましょう。

医療現場

病院や診療所などの医療現場で働く管理栄養士は多いです。
患者さん一人ひとりに合わせた適切な食事があるので、栄養の専門家でもある管理栄養士の指導の下で食事管理を行うのです。

大きい病院であれば、入院患者のために最適な献立を考えることもあるでしょう。

また、NST(Nutrition Support Team)と呼ばれる専門チームの一員になり、医師や看護師、薬剤師などとチームとなることで治療効果やQOLの向上を目的として栄養管理などを実施していきます。

社会福祉施設

グループホームや介護付き有料老人ホームなどの様々な介護施設や障害者支援施設などの社会福祉施設でも管理栄養士は活躍できます。

主に献立を作成することになりますが、入居者に満足してもらうだけではなく、健康的に過ごしてもらうために身体の状態に合わせた栄養管理を行います。

介護施設であれば要介護度の度合いによっても献立に違いがあるでしょう。
低栄養や褥瘡、嚥下障害などに対応できる知識も必要です。

また、栄養状態を評価して栄養管理に関する問題を知ることができる「栄養アセスメント」も行います。
入居者の栄養状態に問題があれば、栄養ケアプランを考える必要があるでしょう。

大学や研究機関

国や企業、大学の研究員として働くことも可能です。

食や栄養に関する研究を行い、世の中に役立つ新しい食品の開発に関わることもできるので、誰かの役に立ちたいと考えている人に向いている職場です。

また、大学の研究機関であれば管理栄養士の養成に携わることもあるでしょう。
基礎栄養学、公衆栄養学、臨床栄養学、給食経営管理、調理学、栄養教育などの様々な学科を指導し、未来を担う管理栄養士を教育・指導していきます。

食品会社や食品メーカー

商品の企画・開発に携わる業務を行う管理栄養士も増えてきています。

健康について考える消費者が多いので、健康に良いとされる食品の需要が高まっています。
そのため、管理栄養士が在籍していることで栄養素の高い食品や様々な状況に合わせた商品の開発が行えるのです。

化粧品メーカー

身体の内側から美しくなるために、管理栄養士として化粧品メーカーで働く人も増えてきています。
健康や栄養のことを考えた健康食品の開発や企画などを行うのです。

また、化粧品メーカーで行われる栄養指導講座などのセミナーやイベントで講師を務めることもあるでしょう。

行政の現場

都道府県庁や市町村、保健所や市町村保健センターなどの行政で働く管理栄養士もいます。
地域住民のために、行政栄養士として活動していくのです。

保健所で働く場合には、集団検診時に栄養指導を行うほか、衛生環境の監視などを行います。
保健センターでは、地域に住んでいる高齢者や妊婦、子供に対して健康診断などを行います。

自宅訪問して食生活についての相談を行ったり、的確な栄養管理について指導を行うのです。
幼児の定期検診時に食育についてセミナーを開催することもあり、市町村主催の健康に関する講座や栄養相談などを実施することもあるでしょう。

学校

小学校や中学校で働く管理栄養士は給食に関わる業務を行います。
栄養教諭として、学校給食の献立を考えたりするほか、食育指導を行うこともあるでしょう。

特に、近年は食育に関する知識が求められていることも多いので、食べる大切さを伝える重要なポジションでもあります。
また、アレルギーのある児童の保護者に向けて栄養指導を行うこともあるでしょう。

学校栄養職員として働く場合には、給食の献立作成だけではなく調理をしたり衛生管理も行います。
栄養教諭のサポートを行うこともあるでしょう。

保育園や幼稚園

0歳から小学校入学前の子供たちのいる保育園や幼稚園では、年齢に合わせた離乳食や幼児食の献立作りや調理を行います。
場合によってはおやつも調理します。

保護者に向けての栄養指導を行うほか、近年はアレルギーの子供も多いので指導を行いほか、保育士との連携も重要となるでしょう。

薬局やドラッグストア

地域に住んでいる人に向けて栄養管理をより身近に感じてもらえる職場となっています。

健康状態に合った生活習慣や食事の改善についてのアドバイスを行ったり、育児をしているお母さんに向けて子供の栄養指導を行うこともあるでしょう。

また、働く場所によっては商品の陳列や販売業務なども行います。

スポーツ現場

運動能力を高めるために最適なサポートをしていく職種です。
トップアスリートから趣味としてスポーツを楽しむ人まで、幅広い相手がいます。

トップアスリートであれば、専属の管理栄養士として献立の作成から調理、栄養指導まで行うこともあるでしょう。

スポーツ団体であれば、スポーツを始めた子供たちに必要な栄養に関する指導を保護者に向けて指導することもあります。
また、スポーツジムで入会者に向けた栄養管理ケアについて指導する場合もあります。

料理教室

企業で働くほかに、自分の自宅などを利用して料理教室を主宰することもできます。

栄養価の高い食材を使用した料理教室を行ったり、ダイエットを目的とした料理教室など、求められているニーズに合わせた教室を主催できます。
調理のスキルも必要となるでしょう。

美容施設

エステティックサロンなどの美容施設では、外側から美しい体をサポートするだけではなく内面から美しくなれるようアドバイスが行われることも増えてきました。

管理栄養士という資格があることで信頼性も高まり、集客力を増やせることに繋がります。
仕事内容としては、普段の生活についてヒアリングを行い、改善点があれば指導を行います。

また、肌質に合わせた献立を考えたり美容に関するイベントを開催することもあるでしょう。

管理栄養士として活躍できる場は年々増えてきています。
近年は美容業界でも注目されている資格なので、美容に関する知識を高めることで自分が活躍できる場を広げることができるでしょう。

管理栄養士に将来性はある?

公務員や医師などの職業は、今も昔も変わらず人気職業として安定していますが、管理栄養士という職業は今後、需要のある職業として期待できるのでしょうか?

管理栄養士の仕事は、健康づくりに欠かせない食に直結する専門職です。

高齢化社会が加速していく中で、管理栄養士の必要性も高まってきています。
また、スポーツや美容業界でも食の知識が求められることから、公認スポーツ栄養士、フードコーディネーター、食育アドバイザーなどの資格取得者も増えています。

フリーランスの管理栄養士として、プロのアスリートへのアドバイザーなどで活躍する人もいることから、今後管理栄養士の資格取得に挑む人も多くなってくるのではないでしょうか。

活躍できる場が拡大しつつある

人々が健康であり続けるためには、「食が基盤になる」という認識が広がってきています。

病院などの医療現場でも、従来の病院食ではなく栄養バランスがとれた美味しい食事が求められるようになりました。
今は患者が入院先を決める際に、病院食の内容や質で病院選びをするといった時代に変化しつつあります。

介護食では個人に合わせた献立づくり、離乳食では簡単でより美味しく栄養のあるものが求められており、管理栄養士が担う役割は今後さらに大きくなっていくことでしょう。

管理栄養士は健康づくりの発信者

ビジネスにおける分野では、スーパーフードや健康希機能食品などが注目され、拡大し始めています。

その中でも日本食は、「ヘルシー」といった認識が世界で広まりつつあるため、管理栄養士の知識を活用した提案によって大きな影響をもたらすことでしょう。

食品会社の研究部門での仕事の幅が広がっていくことにもつながっていきます。

複数の資格を持つことで求められる人材になる

管理栄養士になるための資格として、公益社団法人日本栄養士会認定の「公認スポーツ栄養士」「在宅訪問管理栄養士」「がん病態栄養専門管理栄養士」などがあげられます。

このように特定の分野に精通した資格もあれば、フードコーディネーターや食育アドバイザー、ベジタブルマイスターなどの民間資格などもあります。

2020年に開催される東京オリンピックに向けて、公認スポーツ栄養士の資格はますます需要が増えていくと考えられるでしょう。
このように複数の資格を持つことで、所属先に欠かせない人材になれるという強みを持つことができます。

現代の日本は、食の大切さが見直され管理栄養士の存在が明るみになってきました。

病院や学校、保育園、介護施設での食事づくりや栄養管理以外に、活躍できる場も広がってきていることから、この先も多岐に渡る領域で活躍していく職業になるでしょう。

管理栄養士として身に付けておきたいスキル

管理栄養士に求められる知識は、当然「食」や「栄養」など健康にまつわる内容が問われます。
ここでは、管理栄養士に必要な知識やスキルについて紹介していきましょう。

栄養学や食品学の基礎

管理栄養士は、食や栄養に関連する知識を求められる場面が多いので、栄養学や食品学の基礎は習得しておく必要があります。

実際に働く現場で実務がスタートすれば、栄養と関係してくる健康や美容、病気についての基礎知識が役立つ場面も出てきます。
これらを完璧に備えるのは難しいため、多くの管理栄養士は自身の得意分野または専門分野の能力を、最大限に発揮し活躍していることが多いです。

幅広いジャンルのスキルが必要

管理栄養士の仕事は、栄養の専門家として分析や計算、バランスなどを考慮したり、人の食事や栄養を管理したり相談にのったりすることもあります。

適切なメニューやアドバイスをするためには、相手に「伝える力」が必要になります。
どのような環境で働くにしても、管理栄養士は相談を受け改善案を自主的に発信しなければなりません。

いくら豊富な知識を持っていたとしても、その内容を相手に伝えることができなければ管理栄養士として活躍していくことは難しいでしょう。
ですから、まずは相手が望んでいることを理解し、わかりやすく発信する能力が必要になってきます。

柔軟な発想力やオリジナルティ、企画力が求められる場面もあります。

管理栄養士は知識や理論ももちろん大切ですが、人間に対してアプローチしていくものなので、人の命に関わっていくという意識を常に持っていなければなりません。

相手に対してケアする業務についていなくても、管理栄養士の仕事は一人で職務を完結することはできないということも忘れないようにしましょう。

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