アンチエイジングという言葉は、以前から注目されています。
年を重ねても若々しい体と心を維持し、実年齢よりも若く見られたいという気持ちは性別を問わず持っているものです。
30代や40代くらいからエイジングケアに取り組んでいる人も多く見られます。
それだけ体の老化に対する注目度が高まっていると言えます。
今回は、アンチエイジングがどのようなものか、エイジングケアと食事の関係にはどのような関係があるのか、といった点について解説していきます。
さらに、管理栄養士の資格を活かせることについても触れるので、アンチエイジングに興味がある管理栄養士の方は必見です。
アンチエイジングとは?
まずは、アンチエイジングの定義から見ていきましょう。
アンチエイジングの医学的な定義は、「病気の治療」から「健康な人のさらなる健康」を指導するというものです。
究極的な予防医学だと考えることもできるでしょう。
人生100年時代と言われている現在、いつまでも元気に生きて居たいと思うのは当然です。
それを実現するために必要な考え方がアンチエイジングということになります。
アンチエイジング医学では、生活習慣の改善を行って健康長寿を目指していきます。
老化のメカニズムを解明したり、抗加齢医学に基づいた医療の実践を行ったりするのです。
医療分野においては、全身的医療もアンチエイジング医学の一環として考えられています。
アンチエイジングをするには、生活習慣の改善がとても重要です。
その中の1つに食生活も含まれるため、管理栄養士が持つ専門的な知識が役立ちます。
医学的な事は指導できませんが、栄養指導であれば管理栄養士でも行えます。
そのため、エイジングケアをサポートするような働き方をしている管理栄養士も増えつつあるのです。
エイジングケアと食事の関係について
エイジングケアは、体の内側からケアしていくことも含まれます。
美容用品でもアンチエイジングを謳った製品はありますが、当記事では管理栄養士が行う栄養指導にフィーチャーして紹介しています。
そこで続いては、エイジングケアと食事の関係についてみていきましょう。
エイジングケアに効果が期待できる食習慣
老化を防ぐためには、お菓子やジュースを避けること、食べる順番に気を付けること、などが挙げられます。
糖分や甘味料の過剰摂取は、AGEを作り出すスピードが速いと言われています。
老化を促進させる元凶だと言われています。
食べる順番に関しては、食物繊維を豊富に含む野菜を最初に食べてから、たんぱく質が多い肉や魚を食べるのがおすすめです。
そして、炭水化物は最後に食べると、血糖値の急上昇を防ぐとされています。
またゆっくりと噛んで食べると、活性酸素の発生が減る効果も期待できるので、それも意識すべきポイントだと言えます。
活性酸素が増えてしまうと、細胞傷害をもたらし、老化を促進させてしまいます。
エイジングケアにおすすめの食材
エイジングケアにおすすめの食材は、動物性たんぱく質が豊富な肉・魚・卵、栄養が豊富に含まれている大豆(大豆製品を含む)、ミネラルを豊富に含むナッツ、ビタミンなどが豊富な野菜・きのこ・海藻類などです。
肉・魚・卵には動物性アミノ酸が含まれていて、コラーゲンの材料になるのでアンチエイジングに効果が期待できます。
大豆(大豆製品を含む)には、ビタミンEやたんぱく質、イソフラボンなどアンチエイジングをサポートしてくれる栄養素が豊富に含まれているので、積極的に取りれたい食材です。
ミネラルには美肌や発毛を促進する効果があると言われており、ビタミンには抗酸化作用があります。
そのため、これらの食材を積極的に摂取するのはおすすめだと言えます。
管理栄養士が行っているエイジングケア指導でも、このような栄養が含まれた食材の摂取がおすすめされるでしょう。
エイジングケアと食事は、切り離せない関係にあります。
なぜかというと、私たちが口にする食べ物で身体が作られているためです。
健康的な体をいつまでも維持するためには、普段から食べるものに気を使う必要があります。
あまり意識しすぎるとストレスになってしまうかもしれないので、できるところから始めるのがポイントです。
お菓子やジュースを避ける、食べる順番に気を付けるなどは、今日からでも始められます。
食習慣を変えてもすぐに効果が出るわけではありません。
しかし継続していくと、体調や肌の調子などの少しずつ変化が出てくるはずです。
管理栄養士としてエイジングケア指導を行う際は、その旨もしっかり伝えるようにしましょう。
エイジングケアはダイエットと同じように、長期的なスパンで行うのが鉄則です。
管理栄養士の資格を活かしてエイジングケアのサポートができる!
管理栄養士の資格を持っているということは、栄養に関する専門的な知識を持っていると言えます。
栄養のプロとして、幅広い分野で活躍できます。
学校や保育園、福祉施設、医療機関、研究機関など、働ける場所は多岐にわたります。
それだけではなく、近年は美容の現場でも管理栄養士が求められています。
外側からだけではなく、内側からもアプローチすることが重要だと考えられるようになってきたためです。
美容業界における管理栄養士の主な勤務先
美容業界で管理栄養士の資格を資格を活かせるのは、エステサロンや美容クリニック、化粧品メーカー、健康食品・サプリメントメーカー、フィットネスクラブなどです。
エステや美容クリニックに通っている人は、エイジングケアにも力を入れているケースが多いです。
そのため、エイジングケアに興味があって知識を深めている管理栄養士が活躍しやすい場です。
利用する人の年齢層は幅広いので、アンチエイジングだけではなくダイエットなどに関する知識も必要になります。
美容業界で働く際に必要となるスキル
美容業界で働くために必要となるスキルには、コミュニケーション力が挙げられます。
お客様が抱える悩みをヒアリングしたり、適切なアドバイスを行ったりしなければいけないためです。
また、カルテの管理や電話対応など付随する業務も行うので、応対スキルも必要不可欠です。
管理栄養士として栄養指導を行うだけではなく、サロンやクリニックのスタッフとして働くことになります。
そのため、健康や美容に役立つ栄養の知識の他に、接客に必要な基本スキルもしっかり身につけておくことが重要です。
深い知識を持ち、丁寧な接客ができれば、お客様からも好感を持ってもらいやすいです。
Point
これまでに身につけてきた知識やスキルを活かしてエイジングケアに携わりたいなら、おすすめの勤務先だと言えるでしょう。
エイジングケアは、年齢を重ねるごとに気にする人が増えています。
ケアの方法は色々ありますが、そのうちの1つが食事です。
食習慣を変えることで老化を遅らせることにつながり、心身ともに健康な状態を維持しやすくなります。
そのためのサポートをする際に、管理栄養士の知識を活かせます。
美容業界で管理栄養士の資格を活かしたいなら、アンチエイジングに重点を置いて仕事探しをしてみるのもおすすめです。
最近は年齢や性別を問わず美容に対する意識が高まっているので、需要はあると考えられます。