近年はインナービューティへの注目が高まっていることもあり、美容業界においても管理栄養士の求人が増加傾向にあります。
実際に求人サイトで検索してみると、様々な会社からたくさんの求人が出されています。
今回は、管理栄養士が美容業界で働くことの魅力や、求人を出している美容業界の種類をご紹介していきます。
さらに、管理栄養士の美容業界における一般的な待遇も解説するので、求人票を見る時の参考にしてください。
管理栄養士の資格を活かし美容業界で働く魅力
管理栄養士の就職先には、たくさんの選択肢がありますが、その中でも美容業界で働く魅力とはどこにあるのでしょうか？
美容業界で、管理栄養士に共通して求められることは、顧客の美容や健康を栄養面からサポートすることです。
そして、それが達成された時の喜びは予想以上に大きいものです。
例えば、エステサロンで「体の内側から美しくなりたい」というお客様にカウンセリングをして、食生活のアドバイスを行ったとします。
お客様が自分のアドバイスによって、どんどん健康的に美しくなっていく姿を見ることがやりがいになっている方もいるでしょう。
また、食品メーカーや化粧品メーカーなどで、自分が企画した商品が世に出回ってヒット商品になり、それが自信につながることもあります。
自分が持っている栄養の専門知識を、お客様の美容や健康に役立てることができるのは最大の魅力と言えます。
管理栄養士を募集している美容業界と求められる人材
続いて、管理栄養士を募集している主な美容業界と、求められる人材について解説していきます。
エステサロン
管理栄養士がエステサロンで働くときには、一般的にカウンセラーやアドバイザー、インストラクター、セラピストといった肩書きになることが多いです。
肌トラブルや、ダイエットなどに関する悩みを抱えて訪れるお客様に対して、食生活に関するアドバイスを行います。
また、場合によっては健康美容食品の販売をしたり、肌の状態や体質に応じたレシピの提案をしたりもします。
さらにサロンによっては、セミナーやイベントを開催し、そこで講演をすることもあります。
痩身エステのようにダイエットをメインにしているサロンでは、栄養学の観点から栄養指導をして健康的に痩せていくサポートをします。
エステティシャンやセラピストなどの資格も合わせて取得すれば、美容部員としての勤務も可能です。
美容クリニック
美容クリニックでは、エステサロンと同じようにお客様の肌トランブルやダイエットなどに関する様々な悩みに対して、カウンセリングと栄養指導を行います。
多くの場合、カウンセリングスタッフとして働くことになります。
エステサロンとの違いは、医療行為を伴う施術があり、その施術は医師か看護師の資格がなければ行えない点です。
しかし、医療行為に当たらない施術は、補助を頼まれることもあるので、施術の知識は深めておくことも大切です。
エステサロン同様、エステティシャンなどの美容に関連する資格を取得しておくと、就職に有利になります。
食品や化粧品メーカー
食品メーカーや化粧品メーカーでも、管理栄養士を募集している所があります。
そこで、働く場合は健康食品や健康美容食品、サプリメントなどの栄養設計や商品開発、マーケティングといった仕事が主になります。
メーカーによっては、店頭に立って直接顧客のカウンセリングをしたり、商品の販売をしたりします。
パンフレットの作成やコラムの執筆などをして、会社の広報としての役割を担う可能性もあるでしょう。
上記でご紹介したどの美容業界にも共通して求められる人材としては、美に関する強い興味や関心を持っていることが挙げられます。
また、お客様にカウンセリングをして、それに合わせて最適な食事や商品の提案を行う必要があるため、高いコミュニケーション能力も求められます。
食品メーカーや化粧品メーカーにおいても、商品開発はチームで行うことが多いく、仲間とのコミュニケーションが欠かせません。
さらに、お客様に綺麗になってもらいたい、より喜ばれる化粧品を作りたいというようなホスピタリティ精神も大切です。
美容業界における求人票のチェックポイント
最後に、美容業界の仕事を探している方のために、求人票を見る際のチェックポイントをご紹介します。
雇用期間
正社員で募集している場合は無期雇用ですが、契約社員は有期雇用になります。
パートやアルバイトは、無期としていることもあれば有期のこともあり、有期の場合、契約更新の可能性があるのかまで確認しておきましょう。
転勤の有無
原則としては、求人票に記載されている場所が勤務地になりますが、転勤の可能性ありとしているところもあります。
特に全国展開しているようなエステサロンでは、人事異動やキャリアアップを目的に転勤を命じられる可能性も高いです。
転勤によって得られる経験や人脈もあるので、前向きにとらえることもできますが、どうしても事情があって転勤できない場合は、転勤のない会社を選ぶか、面接の段階で相談してみることがおすすめです。
給与
給与に関しては、基本給の額が重要です。
月給制や年俸制の会社では、みなし残業代を基本給に含めていることもあるため、全額が純粋な基本給であるかをチェックします。
通勤手当も最低限の確認事項で、通勤手当が支給されるのかはもちろん、上限があるかどうかも見ておきます。
その他、基本給以外に付く手当や賞与、退職金の有無も確認してください。
ハローワークの求人票では、直近の賞与支払いの実績が記載されているので、具体的な金額を知ることができます。
勤務時間
始業時間と終業時間の確認をします。
特に、自宅から勤務地まで距離があり通勤に時間がかかる方や、子どもを保育園などに送迎しなければいけない方は、無理のない勤務時間の範囲で選ぶことも大切です。
エステサロンでは、早番・遅番といったシフト制やフレックスタイム制、裁量労働制など特殊な勤務時間形態になっていることも多いので、そこも確認してください。
休日や有給日数
エステサロンでは、サービス業であるため休日もシフト制を採用しているところがほとんどです。
毎週出勤する曜日が違っていたり、担当のお客様の予定に応じて出勤日を決めたりするケースもあります。
休日を確認する前に、週休2日制と完全週休二日制の違いを理解しておく必要もあります。
週休2日制は月に1回以上、週2日の休みがあるという意味なので、毎週必ず2日間の休みがあるわけではありません。
それに対して完全週休2日制は、週2日の休みが必ずあるということなので、確実に毎週2日間の休みを得ることが可能です。
エステサロンは、固定制のように規則正しく休めるところは、少ない傾向にありますが、中には完全週休2日制を設けているところも存在するので、そういったところを選べば、プライベートも大切にしながら働けます。
社会保険
無期契約または、30日以上の有期契約としているフルタイム求人に関しては、どのような企業規模であっても、雇用保険の加入対象です。
また、社会保険は個人事業の場合、業種などによって適用されないこともありますが、法人企業に入社する場合は、必ず社会保険に加入することになります。
ただし、2ヶ月以内に終了する短期雇用契約は対象外です。
そして、ハローワークでは、雇用保険や社会保険に正しく加入させないような違法な求人は受け付けていません。
気を付けなければいけないのは、民間のチラシや自社のホームページで求人要項を見る時です。
もし求人票に雇用保険や社会保険加入の記載がない場合は、面接時に確認しておきましょう。
美容業界には華やかなイメージを持つ方も多いかもしれませんが、その仕事内容や適性をよく理解しておかないと、就職してから「思っていたのと違う」「自分には向いていないかも」となる可能性があります。
管理栄養士は美容業界において、お客様の美を内側からサポートしていける大きな魅力的とやりがいがあります。
今回の記事を参考に、美に対して強い関心がある方、人と関わることが好きな方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか？
