栄養学は、私たちが生きていく上で欠かせない「食と栄養」について学べる学問です。
学校で栄養学を学んだ経験がある人もいるでしょう。
栄養学について知識があると、仕事に活かすこともできます。
今回は、栄養学とはそもそもどのようなものか、知識を生かせる仕事にはどのようなものがあるのかを解説していきます。
栄養学に関連する知識もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
栄養学とは？
まずは、栄養学がどのような学問なのかご紹介しましょう。
栄養学について
栄養学は、健康や医療に関連する学問です。
食品に含まれている栄養素がどのような役割を担っているか研究します。
各栄養素の特性や食材の栄養を余すことなく摂取するにはどのような加工が適切なのかなど、多面的に学んでいきます。
段階的に学ぶのがおすすめ
栄養学は、基本的な部分から学び、土台を固めていくと効率的に知識を身につけられます。
基本を学んだら、健康や医療に関することも学び、知識を深めていくのです。
さらに、効率的に栄養を摂取するにはどのような調理方法があっているのかなど、幅広く学んでいきます。
栄養学の歴史は浅い
栄養学の歴史は比較的浅いです。
学問としてスタートしたのは、1871年頃と言われています。
ドイツの医学者が日本に栄養に関する知識を伝えたのですが、当時はまだ学問として成り立っていたわけではありません。
体に良い食べ方などがわかったのは1910年頃です。
1980年頃から、食事と医療を結び付けた栄養学の研究が始まりました。
まだまだ歴史が浅いため、これからさらに研究が進み普及していく可能性を秘めた学問だと言えます。
栄養学に関連する資格取得もおすすめ！
栄養学を学んだら、知識があることを伝えるために資格取得を目指しましょう。
栄養学に関する資格の中で特におすすめしたい資格をいくつかピックアップしてご紹介します。
調理師
調理師は、調理師法に基づいて調理や栄養、衛生などの知識を有していると認められた人が取得できる公的な資格です。
養成施設を卒業するまたは実務経験を積んで調理師試験に合格すると取得できます。
社員食堂や病院などの給食施設、飲食店、食品開発を行う企業など、活躍できる場は多岐にわたります。
栄養士
主に健康な人を対象にした食事指導などを行えるのが、栄養士の資格です。
栄養士養成施設に入学し、2年〜4年間学ぶと取得できます。
栄養士養成施設を卒業すると、住民票がある都道府県の知事から交付されるという流れです。
病院や老人ホーム、食品開発会社などで働いているケースもあります。
栄養士として実務経験を積むと管理栄養士の受験資格が手に入り、キャリアアップが目指せます。
ダイエットしたいと思っている人の食事管理などもできるので、様々な職場で活躍できる資格です。
管理栄養士
管理栄養士は、栄養士と同じように食や栄養、衛生などに関する知識を持っていることを示す資格になります。
Point
栄養士よりも社会的な評価が高いことから、栄養士からのキャリアアップのために取得するケースが多いです。
医師の指示に従って患者に対する栄養指導を行うこともできます。
フードコーディネーター
フードコーディネーターは、「食」の魅力を伝える際などに役立つ資格です。
民間資格なので取得時のハードルはそこまで高くありません。
フードコンサルティングを行う企業に就職し、活躍しているフードコーディネーターもいます。
調理師や栄養士との資格と併せて持っている人が多い資格でもあります。
栄養学の知識を示す資格はこのようなものがあり、持っていると就職に役立つ可能性が高いです。
資格を取得しておくと知識があることが伝わりやすくなるため、栄養学を活かせる仕事をしたい場合にもおすすめです。
栄養学の知識を生かせる仕事にはどんなものがある？
栄養学を生かせる仕事は色々あります。
ここでは、具体的にどのような仕事があるのかご紹介します。
給食施設
日本全国の小学校や中学校の給食を作っている施設には、多くの栄養士が活躍しています。
成長に欠かせない栄養素を計算し、給食という用途に合わせた献立を作ります。
献立に合わせた食材の発注や調理場の衛生管理などを担うケースが多いです。
子どもが好きな人や食育に興味がある人におすすめです。
栄養教諭
小学校や中学校の栄養教諭も、栄養学の知識を生かせる仕事の1つです。
子どもたちに食事の大切さを伝えたり、栄養指導を行ったりします。
共働きの親が増えていることや貧困家庭が増加していることなどから、子どもたちの食生活が乱れているという懸念があります。
そのような中で、適切な食習慣や栄養に関する知識と自己管理能力を身につけるためのサポートも行うのです。
アレルギーに関する個別指導を行う場合もあります。
子どもに寄り添って仕事をしたいと思っている人に適した仕事です。
食品メーカー
食品メーカーでも、栄養に関する知識を生かせるポジションがあります。
栄養学に関する知識があれば、健康のことを考えた商品開発に役立ちます。
ただし、市場調査を行った上でニーズに合う商品を生み出さなければいけないため、マーケティングに関する知識も必要です。
大手企業であれば高い年収も期待できますが、大卒など学歴を求められるケースが多いです。
食品メーカーでの仕事は、食品の販売にも興味がある人がやりがいを感じやすいでしょう。
ジムなどスポーツ施設
ジムなどのスポーツ施設でも、栄養学の知識を生かせる可能性が高いです。
利用者の健康管理を行っているスポーツジムやスポーツ選手をサポートする施設などで、食事や栄養のアドバイスを行います。
スポーツをするための体作りに栄養学が役立ちます。
スポーツに関する知識も必要なので、スポーツや体作りに興味がある人に向いているでしょう。
エステサロン
最近は、エステサロンなど美容関連の施設でも栄養学の知識を持つ人の需要が高まっています。
外見だけではなく内面からきれいになりたいと考える人が増えているためです。
Point
美容と健康に興味がある人にとってやりがいを感じられる職場になると考えられます。
研究機関
研究機関も場所によっては栄養学を生かすことができます。
栄養士の育成をしたり、栄養学の研究を行ったりしているところもあるためです。
栄養学を極めて行きたいと思っている人におすすめの仕事だと言えます。
自治体
自治体で働くという選択肢もあります。
自治体で働く場合は、保険センターで栄養指導を行うなどの仕事を任される可能性が高いです。
栄養士の資格を取得して自治体で働いている場合、行政栄養士と呼ばれる場合もあります。
常に募集が出ているわけではないので情報を小まめにチェックし、募集が始まったら申し込むようにしましょう。
地域に貢献したいと思っている人や健康作りに関する意識を高めてもらいたいと思っている人などに向いています。
まとめ
栄養学の知識は幅広い仕事で生かせます。
管理栄養士の資格を取得している場合は、社会的な信用度も高くなるので希望する仕事を始めやすくなるでしょう。
美容系のサロンなどで管理栄養士を募集するケースもあるため、美容や健康に興味がる人はそのような求人もチェックしてみるのがおすすめです。
美容系の職場であれば、自分自身の美意識を高めることもできるので、自分磨きもできます。
