睡眠と美容の関係と、管理栄養士にできるサポート

“美肌は夜つくられる”と言われるように、美しい肌を保つために睡眠は欠かせない要素の一つです。
しかし、睡眠といってもただ寝れば良いわけではなく、質の良い睡眠をとれるかどうかが重要であり、そのためには「何を食べるか」がポイントになります。
今回は睡眠と美容の関係を解説するとともに、管理栄養士にできることを紹介します。
美容が好き、睡眠美容に興味がある管理栄養士の方は、ぜひ最後までお読みください。

睡眠美容とは?

睡眠中はアンチエイジングや美肌に欠かせない「成長ホルモン」「睡眠ホルモン」の2つのホルモンが分泌されています。

成長ホルモンの役割

成長ホルモンには、肌の水分保持量を増やしたり、皮膚のターンオーバーを促進したりする働きがあります。
また、抗利尿作用により体内の水分が蒸散するのを防ぎ、肌ツヤを改善する効果も期待できます。

睡眠ホルモンの役割

睡眠ホルモンの一種であるメラトニンは、質の良い睡眠をもたらし、成長ホルモンの分泌を促す働きを持っています。
また、活性酸素の除去や肌の老化を遅らせる効果もあります。

このように質の良い睡眠をとることは、肌荒れの改善やシミ・しわの予防、肌のキメを整えるなど、肌にとって非常に良い効果が期待できます。
美容や美肌のことを考えるなら、規則正しい生活をし、質の良い睡眠をとることが大切です。

質の良い睡眠をとるには

肌にとって質の良い睡眠をとることは非常に重要ですが、そのためにはどのようなことを意識すれば良いのでしょうか。
ここからは、質の良い睡眠をとるための方法を紹介します。

食事や栄養面を見直す

睡眠と食事の関係は深く、質の良い眠りを確保するには、食事や栄養面からのアプローチも欠かせません。
エネルギーが足りず日中の活動が減ると睡眠にも悪影響を及ぼす可能性があるため、日中活動的に動くためにも、脳のエネルギー源となる糖分を積極的に摂取しましょう。

Point

おにぎりやバナナなどは、時間がない時でも手軽に食べられるのでおすすめです。

卵や肉、魚や大豆製品などメラトニンを生成する材料となるトリプトファンを多く含む食品もできるだけ食べるようにしましょう。
また、夜にカフェインを摂取すると、覚醒作用により睡眠に支障を来す恐れがあります。
特にカフェインに敏感な方は、寝る5~6時間以内にコーヒーなどのカフェインを含む飲み物や食品は避けるようにしてください。

運動をする

ウォーキングや軽いランニングなどの有酸素運動を行うと、体が程よく疲れるため、寝付きが良くなります。
深い眠りを得ることができれば、睡眠の質が上がり、成長ホルモンの分泌や肌の回復にも良い影響をもたらすでしょう。
また、運動で温まった体の内部体温が急激に下がると、入眠しやすくなると言われています。

Point

質の高い睡眠を確保したいなら就寝3時間前までを目安に運動をすることをおすすめします。

就寝の1時間以内に激しい運動をすると、神経が興奮してしまい、かえって寝付きが悪くなるため注意が必要です。

しっかり噛んで食べる

ごはんを食べる際、食べ物を一定のリズムで噛むことは、セロトニンの活性化につながると言われています。
セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンの前駆体であり、不足すると気分の落ち込みや不安な気持ちの原因になります。
また、セロトニンは気持ちを安定させるために欠かせないホルモンのため、活性を促すためにも、食事をする際は良く噛んで食べることを意識しましょう。

朝起きたら太陽の光を浴びる

朝起きた際に太陽の光を浴びると、体内時計のズレをリセットすることができます。
これは体内時計を司るホルモンであるメラトニンの分泌は、光を浴びることで調整できるからです。

Point

なお、調整は太陽の光が最も効果的ですが、部屋の照明などでも効果があります。

そのため、夜に部屋の照明を明るくしていると体内時計が遅れる原因になるため注意が必要です。
睡眠の質を高めたいなら、夜の照明はなるべく控えて、朝起きたらすぐに自然の光を浴びることをおすすめします。

発酵食品を意識して摂取する

ヨーグルトやぬか漬け、キムチなどの発酵食品には、プロバイオティクスという菌が多く含まれています。
プロバイオティクスは、人の腸内で有用に働き、睡眠の質を改善することがわかっています。
腸内細菌は睡眠ホルモンの生成の過程にも関わっていると言われているため、発酵食品を積極的に摂取することをおすすめします。

管理栄養士は美容業界でも活躍できる!

睡眠は美しい肌を維持するために欠かせない要素ですが、質の高い睡眠を確保するには栄養面に気を使い、体に良い食事を取ることが重要です。
そのため、食事や栄養のエキスパートである管理栄養士は、美容業界からの需要が高まっています。
ここからは、美容業界で働く場合の管理栄養士の役割について紹介します。
美容業界に興味がある、転職を検討中の方はぜひ参考にしてください。

管理栄養士は美容業界からの需要が高い

なぜ、美容業界では管理栄養士の需要が高まっているのでしょうか。
それは、美容や睡眠には、摂取した食べ物が大きく関わっているからです。

Point

肌や健康状態は、生活習慣だけでなく食生活の乱れや偏りも大きな影響を与えます。

そのため、美容や健康を維持するには、一人ひとりの肌や体の状態に合わせた食事指導が必要であり、食事や栄養に関する豊富な知識を持つ管理栄養士は必要不可欠な存在といえます。
なお、管理栄養士が美容業界で働く場合、医療や福祉業界とは違いお客様の美をサポートする仕事が中心になります。
食事や健康だけでなく、美容に関する知識も求められるため、美容に興味のある方に適しています。

美容業界で働く管理栄養士の主な就職先

管理栄養士が美容業界で働く場合、主な就職先は美容クリニックや美容サロン、フィットネスクラブなどです。
肌や健康に対し悩みを持つお客様に対し、ヒアリングや食事に関するアドバイスを行い、時には個々の悩みや生活スタイルに合わせておすすめのレシピを紹介することもあります。
また、フィットネスクラブで働く場合は、ダイエットしている方に向けて栄養指導を行うこともあるでしょう。
美容業界といっても、どこに就職するかによって細かい業務は異なります。
転職する際は、自分がどんな仕事に興味があるのか、どんな仕事をやりたいのかを明確にすることが大切です。

美容業界で働く管理栄養士に求められるスキル

管理栄養士が美容業界で活躍するには、健康に良い食事や栄養の知識だけでなく、美容関連の知識も大切です。
どの食材にはどんな成分や栄養素が含まれているのか、それらはどのような美容効果を持っているのか、体への影響も含めて学ぶと良いでしょう。
また、美容業界で働く場合、お客様と直接コミュニケーションを取る機会が多いです。
お客様の抱える悩みや不安をしっかりヒアリングできるよう、応対スキルやコミュニケーションスキルを身に付けることも重要です。

今回は、睡眠と美容の関係をはじめ、質の良い睡眠をとるための方法を紹介しました。
睡眠は美容に欠かせない要素の1つです。
美しい肌を保ちたいなら、質の高い睡眠をとれるよう、食事にも気を使い、規則正しい生活を送ることが大切です。
管理栄養士は食事や栄養に関するエキスパートであることから、美容業界での需要が高まっています。
「転職したい」「美容に興味がある」という方は、美容業界への転職を候補に入れてみてはいかがでしょうか。

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