管理栄養士の資格を取得した人の中には、病院や介護施設、学校給食などではなく、他の職場で働いてみたいと考える人もいるかもしれません。
未経験からいきなり別の職種に転職することも可能ですが、せっかく取得した管理栄養士の資格も活かせる職種の方が活躍の場も広がります。
そこで今回は、管理栄養士の資格を取得したものの、別の職種で活躍したいと考える方向けに、セラピストの仕事についてご紹介します。
セラピストとは?
何となくイメージはできるものの、セラピストがどのような職種なのか分からない方も多いでしょう。
まずは、セラピストについて詳しくご紹介します。
セラピストとは、専門的な知識や技術を活用して体と心を癒す職業を指します。
「療法士」や「治療士」などと言われることも多く、その種類は多岐にわたります。
様々な職種を総称しているものなので、セラピストという資格はありませんが、セラピストに含まれる職種の中には民間資格があるものや、国家資格として認められているものもあります。
また、資格を持っていなかったとしても仕事に就くこと自体は可能で、店舗の研修を受けて技術を磨き、現場でその技術を活かしていくことになります。
セラピストの種類
セラピストに含まれる職種は多岐にわたることを紹介しましたが、具体的にどのような職種があるのでしょうか?
主に3つの分野に分けて、職種の種類をご紹介します。
リラクゼーション系
リラクゼーションセラピスト
五感にアプローチをかける施術によって心も体もリラックスさせ、疲れを取り除いてくれる職種です。
以下で紹介するリフレクソロジストも、リラクゼーションセラピストに含まれる場合があります。
リフレクソロジスト
体の反射区と呼ばれる部位(手のひらや足の裏など)を刺激し、血液やリンパの流れを促進し、疲れた体を癒す職種です。
アロマセラピスト
エッセンシャルオイルの香り成分を活用しながら、トリートメントによってリラックス効果を引き出す職種です。
カラーセラピスト
色の力を活用し、相談者が今どのような心理状態にあるのかを読み取った上で、心身のバランスを改善させる色の組み合わせを提案する職種です。
美容系
エステティシャン
手技や美容マシンなどを活用し、肌や体型にアプローチをしたり、美容関連のアドバイスを送ったりする職種です。
フェイシャルケア・ボディケアに留まらず、美容脱毛などもエステティシャンが担っている場合が多いです。
ビューティセラピスト
一人ひとりに合わせたケアによって癒しと美容の両方をケアしていき、体の内側から美しさを引き出す職種です。
医学療法系
理学療法士
人間の基本的な動作(歩く、立つ、座るなど)の回復や維持、障害の予防をサポートする職種で、国家資格に該当します。
作業療法士
人間の応用的な動作(食べる、着替える、トイレに行くなど)に加え、就労・就学などの社会的に活動できるようにするための職種です。
理学療法士と同様、国家資格になります。
柔道整復師
日本に古くから伝わる柔術の技術を活用して、捻挫や脱臼、骨折といったケガの治療を図る職種です。
柔道整復師も国家資格が必要となります。
あん摩マッサージ指圧師
あん摩とマッサージ、指圧の技術を取り入れ、体のあらゆる不調(肩こり・腰痛・頭痛など)を緩和させる職種です。
あん摩マッサージ指圧師になるには国家資格が必要です。
整体師
手技により骨格の歪みや痛み、コリなどを癒し、改善させる職種です。
体に起こる不調の改善が目的となるため、柔道整復師よりもセラピストとしての側面は大きいと言えます。
カイロプラクター
手技療法によって背骨や関節などを調整し、痛みを軽減させたり関節の可動域を広げたりする職種です。
自然治癒力の向上も図れます。
メンタル系
公認心理師
心理学に関する知識・技術を活用し、心に様々な問題を抱えた人を支援する職種です。
公認心理師になるには国家資格の取得が必要です。
臨床心理士
カウンセリングなどによってクライアントが抱える心の問題・悩みを解決する職種です。
心理カウンセラー
企業や学校、医療機関などに所属し、心の悩みを抱えている人の相談に乗ったり、解決に向けてサポートしたりする職種です。
管理栄養士はセラピストにも向いている?
管理栄養士がセラピストの仕事に向いているかどうか不安な方もいるのではないでしょうか?
セラピストには主に以下の特徴を持つ人が向いていると言えます。
・人と接することが好き
・人に何かをしてあげたいと思う
・精神的に安定している
・自分もリラクゼーションを受けるのが好き
・技術の習得や情報収集などの意欲が高い
・お客様の要望にも柔軟に対応できる
これらの特徴は管理栄養士にも共通する部分が多く見られます。
例えば管理栄養士も人と接する機会が多く、また人のために何かをしてあげたいという気持ちが重要な職種です。
さらに、管理栄養士は常に情報収集を行い、新たな知識を勉強し続けていくことも重要となってきます。
お客様一人ひとりの状況に合わせて、最適な栄養管理を行うため、柔軟に対応できる力が必要なことも共通しています。
Point
管理栄養士の強みを活かしつつセラピストとして活躍しよう
セラピストの職種によっては、管理栄養士ならではの食や栄養に関する知識も活かせる場合があります。
その中でも特におすすめしたいのが、「睡眠美容セラピスト」です。
2024年10月に世界初の深層睡眠美容サロンとして誕生した「NEMURY」では、睡眠や栄養学に精通する「睡眠美容セラピスト」がいます。
睡眠美容セラピストとは、最新の睡眠技術に加え、血流ケアメソッドなどを活用しながら睡眠不足によって生じる様々な悩みを解決するセラピストです。
具体的な仕事内容としては、エステティシャン業務全般をはじめ、一人ひとりに適した睡眠や美容に関するアドバイスを送ること、問い合わせ対応などが挙げられます。
睡眠と食事は一見関係がなさそうに見えますが、実は密接な関係があるとされています。
例えば、野菜・果物を多く摂取している人は睡眠の質も高いという研究結果が出ていいます。
この結果は、野菜や果物に含まれているビタミン類や食物繊維、ポリフェノールなどの影響で良質な睡眠につながっているのではないかと予想されています。
また、食事の質全体が睡眠の質と関連しており、加工食品やショ糖・ブドウ糖などの遊離糖を多く含んでいる食品は、睡眠の質を低下させる可能性が高いという研究結果も出ているのです。
このことから、睡眠と食事は切っても切れない関係であると言えるでしょう。
Point
今回は、管理栄養士の資格を別職種で活かしたい方向けに、セラピストの仕事についてご紹介してきました。
セラピストと言ってもその種類は非常に幅広く、中には管理栄養士としてこれまで培ってきた知識や技術を活かせるものもあります。
特に睡眠美容セラピストは、睡眠と食事の関連性が深いこともあり、管理栄養士の強みを活かせる職種と言えます。
ぜひ別の職種で活躍したいと考えている方は、睡眠美容セラピストになることも候補の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。