栄養のプロフェッショナルであり、臨床や人体など幅広い知識を持つ管理栄養士ですが、国家資格を取得して働き始めてからもスキルアップを目指すことは可能です。
スキルアップを図ることにより、専門性が増したり、幅広い業種へチャレンジできたりします。
そこで今回は、管理栄養士がスキルアップするための方法についてご紹介しましょう。
管理栄養士としてスキルをさらに磨きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
管理栄養士として身に付けておくべきスキル
そもそも管理栄養士として働く際に、身に付けておきたいスキルがいくつもあります。
もし自分に足りないスキルがあると感じたら、まずはそこから磨いていくと良いでしょう。
コミュニケーションスキル
職場によって管理栄養士は1人しかいない場合もありますが、基本的には多くの方と接する仕事になるため、コミュニケーションスキルが欠かせません。
例えば病院で働く場合は調理師や栄養士はもちろん、チーム医療での連携を図るために医師や看護師などと協力して治療に取り組むことが多いです。
また、患者さんとも関わり、直接栄養指導を実施することもあります。
介護施設でも、献立作成や発注業務だけでなく調理現場に入ることもありますし、介護職と調理現場のパイプ役として活躍するケースも少なくありません。
そのため、管理栄養士はコミュニケーションスキルが欠かせない仕事と言えるでしょう。
献立を考えるスキル
管理栄養士は食生活の見直しを図り、栄養面から健康の維持・促進や治療をサポートする職種です。
そのため、職場によっては献立を考える場面も多く見られます。
献立を考える際は、単に栄養素を補えるような食事にするのではなく、実際に食べる人が「美味しい」「食事が楽しい」と感じられるようなものにしなくてはなりません。
そのためには、世界中の料理についての知識を持ち、応用できる力も必要となってきます。
また、料理に使える金額は決められているので、限られた予算の中で使用する食材なども工夫していくことが大切です。
調理スキル
管理栄養士の業務は基本的に献立作成や発注業務などが多くなりますが、場合によっては現場に入って調理することもあります。
また、献立を作成するスキルでもどういった流れで調理を行えば良いかをイメージする必要があるため、最低限調理スキルは身に付けておきたいものです。
調理スキルは基本的に養成校などでも学べますが、普段から料理をすることで技術を磨くことも重要となってきます。
栄養学における最新の情報
管理栄養士の国家資格は一度取得すると更新する必要がありません。
そのため、栄養学における最新の情報は自分から積極的に学んでいく必要があります。
栄養学は年々変化を遂げており、数年前まで一般的だった内容も、現在では大きく変わってしまっている場合も多いです。
そのため、管理栄養士として働くなら常にアンテナを張り巡らせ、栄養学における最新の情報を知れるようにしておきましょう。
働いている環境で役立つ専門的な知識
管理栄養士といっても活躍できる環境は非常に幅広いです。
例えば病院や介護施設、学校、食品メーカー、研究機関などが挙げられます。
最近ではスポーツジムや美容業界で活躍する管理栄養士も増えてきました。
それぞれの環境でも栄養学のプロフェッショナルとして活躍することになりますが、働く環境が違えば専門性も異なってくるものです。
病院であれば臨床栄養の知識が重要となってきますし、学校であれば食育の観点も必要です。
美容業界であればインナービューティなど、体の内面から美容をサポートするための知識が必要となってきます。
このように、働いている環境によって専門的な知識を身に付けることも大切です。
管理栄養士がスキルアップするための方法
管理栄養士がスキルアップしていくためには、具体的にどのような方法を取れば良いのでしょうか？
ここでは、管理栄養士がスキルアップするための方法を解説します。
勉強会やセミナーに参加する
管理栄養士としてスキルを磨くなら、勉強会やセミナーに参加してみましょう。
学会に所属している場合はその学会が行っている発表会などに参加するのがおすすめです。
外部の勉強会やセミナーなども定期的に行われていますし、職場で研修会が開催されることもあります。
Point
もし現地まで行くのが難しくても、最近ではオンラインで実施されているケースもあります。
関連する資格を取得してみる
スキルアップを目指す中で、ただ知識を身に付けていくだけでなく資格を取得してみるのも良いでしょう。
資格を取得することで、その知識を持っていることが客観的に照明されることから、キャリアアップにつながるケースもあります。
管理栄養士に関連するものとして、以下のような資格が挙げられます。
・食品保健指導士
・糖尿病療養指導士
・健康運動指導士
・NSCコーディネーター
・栄養経営士
・サプリメントアドバイザー
・フードコーディネーター
・ファスティングカウンセラー など
これらの資格を取得することで、専門性を高めることができ、幅広い知識も習得できます。
スキルアップを目指している方は、ぜひ関連する資格の取得も検討してみてください。
スキルを磨くメリット
管理栄養士がスキルアップを図ることで、どのようなメリットがあるか気になる方もいるでしょう。
ここでは具体的にスキルを磨くメリットについてご紹介します。
活躍できる場面が増える
管理栄養士として知識の専門性が深まると、携われる業務が増えていき、それに応じて活躍できる場面も増えていきます。
また、専門性が高まれば発言にも信頼性が増し、現場で意見する時も話が通りやすくなる可能性が高いです。
ただスキルアップにつながるだけでなく、活躍する場面が増えていけば将来的にキャリアアップを目指せる可能性もあります。
管理栄養士というとキャリアアップのイメージがないかもしれませんが、マネジメント能力を身に付けることで人材の育成にも携われるようになります。
活躍できる場面を増やしたい、キャリアアップも目指したいという方は早めにスキルを磨いておきましょう。
転職する際に選択肢が増える
転職を考えた時、できることが少ないとその分働ける職場の選択肢も狭まってしまいます。
Point
いくら管理栄養士としてのスキルが求められていたとしても、環境によって専門性が異なるため、転職の選択肢を広げるためにもスキルアップは大切です。
自分が興味のある分野から勉強を始めてみると良いでしょう。
今回は、管理栄養士のスキルアップについてご紹介してきました。
管理栄養士は栄養のプロフェッショナルとして幅広い知識を習得しておく必要があります。
スキルアップを図る際には勉強会やセミナーへ積極的に参加したり、関連する資格の取得にチャレンジしたりすると良いでしょう。
また、管理栄養士のスキルアップによって様々な業界でも働けるようになります。
もし美容業界に興味がある方は、インナービューティやファスティングに関する知識を身に付けておくのがおすすめです。
