管理栄養士として働くための就職の仕方

給食

管理栄養士として働く際には、資格取得のために勉強をこなしていくことはもちろん、就職活動を進めていく必要があります。
一般的な就職活動についてはよく耳にしますが、管理栄養士の就職活動はどのように行われるのでしょうか?
今回は、管理栄養士として働くための就職の仕方と、管理栄養士の働き方についてご紹介していきます。

管理栄養士として働くための就職の仕方

まずは管理栄養士として働くためにはどのような就職活動を行っていくべきか、ご紹介していきましょう。
就職活動の流れですが、基本的には一般的な就職活動と大差はありません。
資格が関わってくるため、少し違う点もありますが、大まかな流れは変わらないのです。

転職

情報収集を行い、会社説明や会社見学に伺い、働きたいと思った企業に応募をして、書類審査・面接をクリアすれば内定となります。
管理栄養士養成施設の大学・専門学校の場合だと学校の卒業生が働いている企業などから募集が掛かることも多いです。

そのため、比較的気になる企業が見つけやすく、なおかつOB訪問なども行いやすいでしょう。

一般企業よりも採用タイミングが遅い施設は多い

働きたい場所によっては新卒募集のタイミングが遅いところがあります。
一般企業の場合はエントリーシートの受付が開始されるのは3月頃が多く、夏には面接が終わります。
遅くても秋頃には選考が終わっている企業も多いでしょう。

しかし、管理栄養士が活躍する職場として人気が高い病院や介護施設などの場合、採用時期が遅くなるケースが多いです。
なぜ採用時期が遅くなってしまうのかと言うと、そもそも病院や介護施設から新卒を募集するケースはかなり少なく、退職者が出たらその時に中途で採用するケースがほとんどだからです。
そのため、新卒募集は少なくなっています。

管理栄養士 合格率
ただ、これが必ずしも悪いわけではありません。
例えば卒業間近でもまだ就職先が見つからない場合、一般企業であれば諦めてしまうような時期と言えますが、1月頃に突然病院や介護施設から求人の応募が入り、就職できたというケースは少なくないです。
もし夏以降もなかなか就職が決まらなかった場合でも、焦る必要はありません。

就職先の特徴

管理栄養士で働くと言っても就職先によっては働き方などが異なります。
そのため、就職活動を始める前にあらかじめ就職先の主な特徴を把握しておくべきでしょう。
続いては就職先の特徴についてご紹介していきます。

病院

理系

管理栄養士は栄養士よりも臨床に関する知識・技術を磨いているため、チーム医療の一員として患者の治療に携わることができます。
病院で働くとなると入院患者の栄養管理はもちろん、通院している方の栄養管理・指導なども行っていきます。

栄養管理が命に関わってくるため、大きな責任を感じることもありますが、その分管理栄養士として学んできたことを存分に発揮できる職場だと言えるでしょう。
ただし、先程もご紹介したように病院は退職者の穴埋めのために募集を掛けるので、新卒採用の数は少ないです。

保育園

保育園
保育園の中には食事にこだわりを持っており、給食委託会社に依頼せず、施設側が管理栄養士を募集するケースがあります。
保育園では美味しく栄養バランスに優れた食事を提供することは当然ですが、アレルギーに関してかなり配慮しなくてはなりません。

子どもの頃はアレルギー耐性が十分でないため、数々のアレルギーを持っている子もいます。
アレルギー専用の鍋で調理するなど、細かい配慮が必要となってくるので注意が必要です。

介護施設

介護施設
介護施設での役割は病院と似ていますが、病院とは規模が異なり、なおかつ基本的には高齢者向けの食事を提供することになります。
また、老人ホームでは直営で給食を提供している施設もありますが、多くは給食委託会社によって提供されている場合が多いです。
そのため、介護施設で管理栄養士として働きたいと思うのであれば、直営で管理栄養士を雇用している施設を探しつつ、給食委託会社の応募も検討してみましょう。

給食委託会社

給食
給食委託会社は会社や施設などと給食の委託契約を結び、給食を提供しています。
給食委託会社は基本的に一般企業と変わらない就職の仕方となるため、応募が掛かったら早めに行動することが大切です。

就職すること自体は難しくないのですが、これは常に人手不足に陥っている状態であることが考えられます。
特に企業によっては給与や待遇面があまり良くなく、昇給などが難しいケースもあるので、事前に必ず求人情報をチェックしたり、その給食委託会社で働いている人の口コミなどを聞いたりしてみましょう。

一般企業

管理栄養士 転職理由
管理栄養士というと病院や老人ホーム、保育園、学校など、施設で働くイメージがあるかと思います。
しかし、だからと言って一般企業で働けないわけではありません。
例えば食品メーカーやドラッグストアなど、管理栄養士として活躍できる一般企業は多数存在しています。

ただ、管理栄養士として募集されるケースは未だ数が少ない状況です。
管理栄養士の資格を生かした働き方はできるものの、資格手当などが付かない場合もあります。
手当など待遇面に関しては、企業側とも相談した方が良いでしょう。

多様化する管理栄養士の働き方

管理栄養士の就職先のイメージは固定化されており、前述した項目の中でも病院や介護施設などでしか管理栄養士の資格を活かせないと考えている方は意外と多いです。
しかし、近年は管理栄養士の働き方は非常に多様化しており、様々な業界で管理栄養士の資格を活かしながら働くことができます。

管理栄養士 合格率
なぜ管理栄養士の資格が活かせる就職先が増えてきたのでしょうか?
理由としては、一人ひとりの健康意識が高まっていることが考えられます。

健康意識が高まり、栄養に関心を持つ人が増えてきました。
ただ、インターネットからの情報だと信憑性に欠けてしまうので、本物の情報を教えてくれる栄養士や管理栄養士の需要が増加しているのです。
例えば、ドラッグストアと聞くと薬剤師のイメージが強いですが、近年は栄養士・管理栄養士の就職先として選ばれるようになってきました。
薬剤師は薬に関する知識はありますが、栄養面の知識は持っていても深く知っているわけではありません。

最近はサプリメントや特定保健用食品(トクホ)など、ドラッグストアでの取り扱いが増えてきているので、これらの商品に関するアドバイスや、日頃の食生活・栄養バランスなどに悩んでいる消費者のサポートが管理栄養士ならできるのです。
このように、正しい食事・栄養に関する情報を知りたいという人が増えてきているため、働き方が多様化してきていると言えます。

様々な業界での需要が高まってきている管理栄養士ですが、今後さらに需要を伸ばすと考えられる業界が、美容業界です。

管理 栄養士 意外 な 職場
美容業界で管理栄養士が働く場合、エステサロンで栄養カウンセリングを実施したり、ファスティングサロンで健康的な美を提供したりするなどの働き方ができます。
健康的な美しさというのは外側だけでなく内面からも作り上げていくものです。
美容業界ではこれまで外側からのアプローチを行い、美しさにつなげることがほとんどでしたが、近年求められている美しさは健康的な美しさであるため、内面からのアプローチも必要となります。

管理栄養士は栄養素に関する知識はもちろん、人体の構造などにも精通しているため、健康的な美しさを手に入れるためにはどうすれば良いのか、顧客に対してアプローチしやすくなります。
また、エステティシャンが栄養の知識を付けてカウンセリングを行うよりも、栄養のプロである管理栄養士がカウンセリングを実践した方が説得力が高く、顧客も信頼して取り組んでくれるようになるのです。

まだまだ美容業界では管理栄養士の募集が多いというわけではありませんが、将来的に需要が増え、管理栄養士の主な就職先の一つとして挙げられることも考えられます。

管理栄養士の就職の仕方は、一般的な就職活動と同様に、まずは会社や施設の情報を集めていき、職場見学や可能であればインターンシップ、応募をして面接を行い、内定という流れになっています。
ただし、施設によっては遅い時期に応募が出る可能性もあるので、夏を過ぎても就職先が見つからないと焦る必要はありません。

また、最近は管理栄養士として活躍できるフィールドが広がってきています。
特に美容業界は今後管理栄養士の需要が大きく高まり、やりがいのある仕事ができるでしょう。
病院や介護施設などではなく、他の新しいフィールドで管理栄養士として活躍してみたいという方は、美容業界へ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?

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