国家資格である管理栄養士は、病院や学校、福祉施設や美容業界など様々な場所で活躍していますが、その働き方は様々です。
そこで今回は、管理栄養士の雇用形態について詳しく解説します。
また、管理栄養士が活躍する業界の特徴や自分に合った職場を見つけるコツもご紹介します。
管理栄養士の資格を持っていて、転職やこれまでと違う働き方をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
管理栄養士の雇用形態はさまざま!
管理栄養士の雇用形態は様々で、正社員のほか、派遣社員やアルバイト、パートやフリーランス、副業といった働き方をすることも可能です。
Point
以下では、各雇用形態の管理栄養士の働き方をご紹介します。
正社員
多くの企業や病院で管理栄養士の正社員を募集しており、自治体によっては公務員として働くこともできます。
ただし、就業先によって、労働環境や待遇、仕事内容は大きく違うため、正社員として働く場合は、志望先の実態を良く調べてから応募するかどうかを決めることが大切です。
派遣社員
企業や施設によっては正社員ではなく、派遣社員として管理栄養士を募集していることもあります。
仕事内容は派遣先によって異なりますが、正社員と同じように献立作成や栄養指導といったことを任されることも多いようです。
ただし、正社員に比べて勤務時間や勤務日の要望を出しやすいほか、残業や休日出勤をする必要がないなど、比較的自由な働き方が可能です。
アルバイト・パート
アルバイトやパートでも管理栄養士の資格を活かして働くことが可能です。
比較的時給も高いため、「週3日だけ働きたい」「短時間勤務が良い」など、自由な働き方を希望する方におすすめです。
中には正社員としての就職が上手くいかないため、アルバイトやパートから始めるという方もいます。
フリーランス
管理栄養士は、企業に所属して働く方法だけでなく、独立してフリーランスとして活躍することも可能です。
フリーランスなら正社員のように特定の組織に所属するわけでないため、どんな働き方をするかは自分次第です。
中には、専門学校の講師をしたり、セミナーや書籍の執筆活動をしたり、飲食店をプロデュースしたりしている人もいます。
副業
副業で管理栄養士として働くことも可能です。
ただし、副業の場合、本業の休みの日や空いている時間を活用して仕事することになるため、特定の企業に出勤するというよりは、在宅でできる仕事をするのが主になるでしょう。
Point
中には副業を禁止している企業もあるため、事前に確認するようにしてください。
管理栄養士におすすめの職場とは?
管理栄養士は就職先によって業務内容が異なります。
どんな働き方をしたいか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
病院
病院で働く管理栄養士は、入院患者の献立作成をはじめ、食材の発注、調理指導など、患者一人一人に合わせた栄養管理や栄養指導を行うのが主な役割です。
病院によっては、外来患者にも栄養指導や栄養管理を行うことがあり、食事の面から患者の健康をサポートする役割を担っています。
学校・給食センター
学校や給食センターで働く管理栄養士は、子どもたちの成長や健康維持を考慮して献立を作成したり、調理に携わったりするのが主な仕事です。
限られた時間で何百人もの給食を作るため、朝は早いことが多いですが、その分終業時間も早いため、家庭やプライベートとの両立もしやすいでしょう。
食品メーカー
管理栄養士は、食品メーカーや大学などの研究機関で働くことも可能です。
Point
求人数はそれほど多くなく狭き門となりますが、栄養の知識を深めたい、知識を活かして商品開発してみたいと考える方におすすめです。
スポーツ施設
近年、スポーツ業界で活躍する管理栄養士も増えています。
スポーツ施設で働く場合、選手の栄養指導や食事の個別指導などが主な仕事です。
また、ダイエット目的の方に対しては、ダイエットプログラムの作成やカウンセリング、食事指導を行い目標を達成できるようサポートします。
美容業界
エステサロンや化粧品メーカー、美容施設など、美容業界で活躍する管理栄養士も増えています。
美容業界で働く場合、綺麗になりたいと訪れるお客様に対し、栄養指導や食生活のアドバイスをしたり、健康美容食品の販売をしたりと食を通し健康的な美しさを手に入れるサポートをするのが大きな役割となります。
美容に関する最新の知識を学ぶことができるため、美容が好きな方、興味のある方にとっては非常にやりがいのあるお仕事です。
自分に合った就職先を選ぶためのポイントを解説!
ここからは、自分に合った就職先を選ぶためのポイントを解説します。
条件にこだわりすぎは禁物
給与や福利厚生などの待遇は就職する上で非常に重要なポイントです。
職場の満足度にも関わるため、仕事探しをする際はしっかり確認することが大切です。
とはいえ、理想が高すぎるとなかなか条件を満たす企業が見つからなかったり、応募者が多く試験に通らなかったりといったデメリットがあります。
雇用形態や条件は大切ですが、こだわりすぎは失敗につながりやすいため注意が必要です。
どんな仕事をしたいかを明確にする
就職してから「思っていたのと違った」と後悔しないためには、管理栄養士としてどんな仕事をしたいのか、明確にすることが大切です。
例えば、食を通して健康をサポートしたいなら病院、美しさや体型維持の手助けをしたいならエステサロンを選ぶと良いでしょう。
どんな仕事をしたいかが明確になれば、自分に合った就職先を選びやすくなります。
何度も自己分析を行い、管理栄養士としての目標ややりたいことは何なのか、考えることをおすすめします。
将来のキャリアも見据えて考える
管理栄養士は男性よりも女性が職場であることから、結婚や妊娠・出産、子育てなどのライフステージの変化にも対応しやすい職種といえます。
また、管理栄養士の資格があれば、一度何らかの事情によって仕事を辞めたとしても、復職しキャリアアップを目指すことも可能です。
長期にわたって働き続けることもできる職種だからこそ、管理栄養士の資格をどうやって活かしたいか、自分にはどんな就職先、転職先が合っているのか見極めることが大切です。
管理栄養士は国家資格であること、食や栄養の知識が豊富であることから、正社員をはじめ、派遣社員やアルバイト・パート、フリーランスなど様々な働き方が可能です。
どの業種を選ぶかによって、雇用形態や働き方、業務内容は異なるため、やりたいことを明確にした上で、自分に合ったところを探すことが大切です。
美容は食事の影響を受けやすいことから、美容業界での管理栄養士の需要は年々高まっており、管理栄養士を募集しているエステサロンや美容クリニックは増えています。
就業先によっては、正社員だけでなく、アルバイトやパートとして勤務できる人を募集しており、勤務時間や勤務日数の融通も効きやすいです。
自由な働き方を希望する方、美容や健康をサポートしたい方は、美容業界を候補に入れてみてはいかがでしょうか。