管理栄養士の資格は持っているけど経験がない・・・就職や転職は可能?

管理栄養士の資格を取得後、結婚や介護などを理由に仕事をせず、資格だけ持っている状態の方もいるでしょう。
または管理栄養士の資格を取得後に、管理栄養士とは全く関係のないところで働くケースもあります。
管理栄養士の資格を持っていれば幅広い職種で働くことはできますが、資格を持っているだけで栄養関係の仕事が未経験だった場合、就職・転職することは可能なのでしょうか?
今回は、管理栄養士で資格だけ持っている人向けに、就職・転職は可能なのか、未経験でも就職・転職する際にやるべきことなどをご紹介します。
これから管理栄養士の資格を活かして働きたい方は、ぜひ参考にしてください。

管理栄養士は資格だけ持ってる状態でも就職・転職は可能?


そもそも管理栄養士は資格だけ持ってる状態でも就職・転職は可能なのでしょうか?
結論から言えば、資格だけ持っており職種経験がなかったとしても、就職・転職は可能です。

Point

ただし、即戦力を求めている求人や職場だと応募しても落とされてしまう可能性が高いです。

いくら管理栄養士の資格を持っていたとしても、これまで資格を活かして仕事をしたことがない場合、採用されたとしても現場で求められることややるべきことなどが分からず、後悔する恐れがあります。
また、採用した企業側も「即戦力として活躍してくれるだろう」と期待しているため、いきなりたくさんの仕事を与えられたり、スピード感や精度などを求められたりする可能性が高いです。
職種未経験でも応募したい場合は、管理栄養士の資格を必須条件にしている職場の中でも人柄を重視している職場からの求人情報を探してみましょう。

【ケース別】管理栄養士が未経験で就職・転職をするためにやるべきこと

未経験
管理栄養士の資格を持ってるだけで未経験だった場合、就職や転職を成功させるためにはどのようなポイントを押さえておくべきなのでしょうか?
ここからは、ケース別に就職・転職をするためにやるべきことをご紹介します。

管理栄養士の資格だけ取得し、仕事自体が未経験の場合

管理栄養士の資格は持っているものの、仕事が未経験の場合は、まずどの業種に就きたいのかを考え、その業種に関連する知識を改めて勉強し直しておきましょう。
例えば病院の管理栄養士として働きたい場合は、臨床栄養学や人体の構造と機能および疾病の成り立ちなどを復習しておくのがおすすめです。
また、勉強していた時期から数年が経過している場合、自身の知識が最新の情報にアップデートできていない可能性もあります。
そのため、栄養に関する最新情報や改正があった法律の内容なども洗い出し、勉強し直してみましょう。
実際に求人へ応募する際には、未経験だったとしても働く意欲や情熱があることをしっかりとアピールしていくことで、採用される可能性があります。

管理栄養士の経験はあるもののブランク期間が長い場合


元々管理栄養士として働いていたものの、離職してからブランクがかなり長くなってしまった場合、まずはどんな仕事をしていたか、今どんなことができるのかを洗い出してみてください。
ここで洗い出した「できること」を元に、関連する業界を選ぶことで就職・転職もしやすくなります。
例えば以前の職場で献立作成や栄養管理を実施していた場合、ブランクがあったとしても経験者として採用される可能性が高いです。
また、管理栄養士の仕事ではなかった場合でも、在庫管理や接客業、資料作成などのスキルは管理栄養士の仕事にも活かしやすいです。

栄養士として働いていたものの管理栄養士の仕事は未経験の場合


以前は栄養士として働いており経験はあるものの、その後管理栄養士の資格を取得したため、管理栄養士の仕事は未経験の場合、比較的採用でも有利に働きやすいです。
なぜなら栄養士の仕事と管理栄養士の仕事は、重なる部分が多いためです。
例えば栄養に関する知識や食材の在庫管理、献立作成などは栄養士と管理栄養士でそれほど大きな違いはありません。
ただし、管理栄養士の資格を取得しないと担当できない仕事があるのも事実です。
例えば傷病者に対する栄養指導・栄養管理は、栄養士よりも専門的な知識を持っている管理栄養士に任されることが多くなります。
最初は不安に感じるかもしれませんが、栄養士として働いていた経験を活かし、給食管理業務や調理にも入れる管理栄養士として働けることをアピールしていくと良いでしょう。

管理栄養士の資格は更新しなくてはいけない?


管理栄養士の資格を取得してからしばらく経過すると、「有効期限が切れているのではないか」と不安に感じる方もいるはずです。
国家資格の中には3年・5年・10年などの期間に応じて更新手続きが必要なケースもあります。

Point

しかし、管理栄養士の資格は更新が原則不要となります。

そのため、管理栄養士の資格を取得してからしばらく経った後でも、更新手続きをせずに管理栄養士として働くことが可能です。

ただし、免許証を発行した時点での情報と現在の情報(氏名や本籍地など)が変わっている場合、名簿訂正および免許証書換え交付申請を行う必要があります。
申請書は各自治体の都道府県庁または保健所などの窓口で入手することが可能です。
申請書には添付書類として、戸籍謄本または戸籍抄本(発行から6ヶ月以内)が必要です。
また、収入印紙(名簿訂正の場合1回950円、免許証書換え交付の場合2,350円)と身分証、免許証の書き換えを行う場合は管理栄養士免許証が必要です。
なお、名簿を変更する必要があり、さらに免許証が紛失している場合は、名簿訂正と免許証再交付申請を両方行う必要があります。
代わりに免許証書換え交付申請は不要です。

管理栄養士の資格を活かすなら「美容業界」がおすすめ!


資格だけ持っている状態でも、管理栄養士の資格を活かしながら働きたい場合には、美容業界への就職・転職がおすすめです。
近年は美容業界で管理栄養士の需要が高まっています。
管理栄養士は食事や栄養など、体の内側から健康を目指すことが主な役割です。

Point

美容に関しても健康であることが一番であり、また体の内側からアプローチできる管理栄養士は採用ニーズも高いと言えます。

美容業界なら病院や介護施設などに比べて、美容に関する知識を持つ女性も多いことから、未経験からでも働きやすい点がメリットになります。

美容業界で管理栄養士が働く場合の職種

美容業界といっても管理栄養士が働ける職場の種類は多岐にわたります。
例えばエステやボディケア、ダイエットなどを手掛ける美容サロンでは、お客様へのカウンセリングで食事・栄養面のサポートが行えます。
食品メーカーや化粧品メーカーの企画職や研究開発職で、美容関連の商品を生み出すこともできるでしょう。

美容業界で働くことで得られるやりがい


例えば美容サロンで管理栄養士が働いた場合、カウンセリングでアドバイスしてからしばらく経過した後にお客様から、「ニキビが減りました」「肌質が良くなりました」「以前より体重を落とせました」などの声を聞くことで、大きなやりがいにつながります。
そのような声がなかったとしても、お客様を見ていく中で美しく、健康的になっていく姿を見れば、自分ごとのように嬉しくなるでしょう。

今回は、管理栄養士で資格だけ持っている人向けに、就職・転職は可能なのか、未経験でも就職・転職する際にやるべきことなどをご紹介してきました。
管理栄養士の資格を持っている状態で、仕事自体が未経験だったとしても働くことは可能です。
ただし、即戦力として働くことは難しいため、まずは自分ができることを洗い出し、不足している知識は勉強し直すようにしましょう。
また、未経験でも働きやすいのは美容業界です。
美容業界で働く管理栄養士も増えているため、美容業界に興味がある方はぜひ求人を探してみてください。

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