管理栄養士の職場選びで、ワークライフバランスを重視する人が増えています。
家族や友人と休みが合うように、土日や祝日が休みの職場を選びたいという人もいるでしょう。
しかし、そもそも管理栄養士が活躍できる職場で、土日祝休みはあるのでしょうか?
そこで今回は、管理栄養士の休日事情や勤務形態、土日祝休みの職場で働く方法について解説します。
管理栄養士に土日祝休みはあるのか
管理栄養士で土日祝休みがあるかどうかは、職場によって異なります。
Point
しかし、365日食事の提供が必要な職場や土日祝日に営業している職場であれば、土日や祝日も出勤が必要になると考えられます。
また、土日祝日は営業していない職場でも、業務内容によっては土日や祝日も出勤が必要になる可能性があるでしょう。
このように休日のスケジュールは職場によって大きく異なるため、求人情報の休日休暇についてよく確認することが大切です。
管理栄養士の主な勤務形態や休日・休暇事情
管理栄養士として働くのであれば、勤務形態や休日・休暇事情についても把握しておきましょう。
勤務形態は定時制かシフト制の2種類
管理栄養士の場合、勤務形態は定時制とシフト制に分かれ、どちらを採用しているのかは職場ごとに異なります。
シフト制の場合、一般的に土日や祝日も営業していて、平日休みとなることが多いです。
しかし、2交代制や3交代制、変則勤務でシフトが組まれるケースもあるため、その場合は朝や日中、夜勤など勤務時間が日によって変わることもあるでしょう。
Point
土日や祝日が基本的に休日となる職場であれば、定時制によって土日祝休みとなる可能性があります。
ただし、定時制の職場でも必ずしも土日祝日が休日となっているとは限らないため注意してください。
年間休日日数は最低で105日以上
年間休日に関しては、どの職場でも最低でも105日以上設けています。
労働基準法によって、正社員の年間休日の最低ラインは105日となっています。
この基準に基づいて、年間105~120日前後で設定している職場が多いです。
ただし、この年間休日には特別休暇や有給休暇も含まれている点に注意しましょう。
また、105日以上は正社員の基準となりますが、パート・アルバイトなどの非正規雇用でも正社員との格差を埋めるために105~120日前後で設定しているケースが多いです。
ただし、アルバイト・パートは短時間労働が基本となるため、土日や祝日の出勤を求められるケースがあります。
雇用契約を締結する際に、出勤日について会社側としっかり話し合って決めるようにしましょう。
有給休暇は最低でも5日以上消化する必要がある
年10日以上の有給休暇の権利がある従業員は、最低でも年に5日以上消化する義務があります。
この義務は、働き方改革法案が成立して労働基準法が改正されたことで、2019年4月から施行されています。
職場によっては管理栄養士が少なく、有給があっても紹介しづらいという現状がありました。
Point
土日祝日になかなか休めない人も有給休暇を活用することで、休むことが可能です。
なお、有給休暇は条件を満たしていれば、正社員やフルタイムの契約社員だけではなく、アルバイトやパートなど雇用形態を問わず付与されます。
具体的な条件は、半年以上継続して雇用されること、全労働日の8割以上出勤していることの2点です。
労働日に休日出勤や会社の都合による休業日などはカウントされないので、注意してください。
管理栄養士の有給休暇の取得率
管理栄養士・栄養士約2100人に行ったアンケート調査によると、全体の約4割が有給休暇を8割以上消化したと回答しています。
すべて消化したと答えた人は18.7%、8割程紹介したという人が19.1%でした。
また、半分程消化したと答えた人が22.8%となっており、最も多い割合となっています。
その一方で、15.1%の人がほとんど消化していない、または有給休暇が0日だったという実態もあります。
職場環境によって有給休暇を消化できていない人もいますが、消化率は比較的良好と言えるでしょう。
管理栄養士が土日祝休みの職場で働くには
管理栄養士が土日や祝日を休日にした場合、そのような休日を設定している職場を選ぶ必要があります。
ここで、土日祝日休みが多い職場の例をご紹介します。
学校や幼稚園
学校や幼稚園といった教育機関は、土日や祝日は授業がなく給食の提供がなく、管理栄養士も休日になることが多いです。
ただし、最近は土曜日に給食付きで参観などを実施するケースもあるため、年に数回程、土曜出勤が必要になる可能性もあります。
なお、同じ教育機関でも保育園は注意が必要です。
保育園の場合、休日保育を実施しているケースがあり、その際に給食を提供していることがあります。
調理に携わる場合、給食の調理をするために土曜出勤が必要になるかもしれません。
ただし、メイン業務が事務系であれば土日休みが基本になると考えられます。
公務員
公務員の管理栄養士の場合、土日や年末年始など休日が取りやすい職場が多いです。
例えば、土日休みが取りやすい職場には、公立病院が挙げられます。
公立病院の中には土日祝日は休診していることが多く、休みを取りやすいと言えます。
保健センターや保健所も土日祝日は閉庁となっていることがあるので、土日祝日休みとなる可能性が高いです。
一般企業
管理栄養士は、食品メーカーや医薬品メーカーなどの一般企業も勤務先の候補となります。
一般企業も土日や祝日休みとしていることが多いです。
ただし、土日祝日休みとなるかどうかは、職場や業務内容によって異なります。
例えば、食品メーカーで調理に携わる業務を担っており、工場や店舗などが土日や祝日も営業していれば出勤が必要になるかもしれません。
しかし、本社で開発や事務などの業務がメインであれば、土日や祝日は休みというケースが多いです。
美容業界では土日祝日休みはあるのか
管理栄養士は、栄養素や食事の知識を活かして美容業界でも活躍できます。
具体的に活躍できる職場は、エステサロンやインナービューティーサロン、化粧品メーカー、食品メーカーなどが挙げられます。
しかし、美容業界というと、土日祝日休みは難しいというイメージを持つ人もいるでしょう。
美容業界でも管理栄養士の業務内容によって土日祝日休みと取りやすさは変わってきます。
Point
サロン内でカウンセラーなどの仕事をしている場合、土日や祝日もお客様の対応が必要となるため、休みを取るのが難しいでしょう。
しかし、化粧品やサプリメントなどの商品開発に携わる仕事であれば、基本的に土日祝日休みとなっていることが多いです。
職種が限定される可能性がありますが、美容業界でも土日や祝日休みとなっている職場・職種があるので、諦める必要はありません。
仕事の満足度を高めるためには、自分が希望する日に休日が取れるかどうかも重要です。
管理栄養士が土日祝日休みを取れるかどうかは、職場や業務内容などによって変わってきます。
それでも土日や祝日に休みが取りやすい職場は存在するので、諦めずに求人をチェックしてみましょう。
土日祝日休みの理想の職場が見つからない時は、有給休暇などの休暇制度が充実していたり、休暇が取りやすかったりする職場であれば、満足度が高まる可能性があります。
採用サイトや口コミなどから休暇の実績をチェックして、働きやすい職場を見つけましょう。