管理栄養士の男女比率はどれくらい?

管理栄養士は食に関する仕事であり、現在は男性でも活躍できるシーンが増えてきました。
それだけ注目されている資格となっていますが、管理栄養士として活躍している男性はどれくらいいるのでしょうか?
ここでは、管理栄養士として活躍している男女比率やシーンなどについてご紹介します。

管理栄養士は男女どちらでもなれる?

管理栄養士=女性という印象やイメージを持っている方も多いでしょう。
しかし、管理栄養士は女性のみに与えられる資格ではなく、男性でもなれる職業です。

Point

令和3年度「管理栄養士の学歴及び職域と年収に関する疫学調査」では、調査対象に含まれている男性管理栄養士の割合が6.1%となっていることから、全体的に男性管理栄養士が少ない傾向であることがわかっています。

これは、元々栄養士養成学校そのものが女子校であったことも関係しています。
最近では、男子の管理栄養士や栄養士の需要が高まってきたこともあり、共学になった学校も増えたことで男性管理栄養士も出てきたものの、いまだに全体数は圧倒的に少ない状態です。
しかし、今回の調査対象に含まれていない男性管理栄養士もいることから、全体的に男性管理栄養士は少ないものの全くいないという訳ではありません。
また、男性管理栄養士が少ないことから重宝される存在になれる可能性も高いと判断できるでしょう。

参照:令和3年度「管理栄養士の学歴及び職域と年収に関する疫学調査」
https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/report_pdf/%E5%88%86%E6%8B%85%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%9B%B8%EF%BC%9A202109044A-buntan3_1111.pdf

管理栄養士に男性がなっても活躍できる?

男性が管理栄養士になった場合、活躍できる場面はあるのでしょうか?
なんとなく女性が多い環境なので、男性では役不足のように感じるかもしれませんが、管理栄養士という職業は性別関係なく誰もが活躍できる職業です。
管理栄養士の資格を活かせる病院などでは、男性でも女性でも対応する内容も同じであり、そのスキルに性別差はありません。
病院で働く管理栄養士は、患者さんの健康管理などを中心に働いているため、男性はできないが女性ならできるというものではなく、患者さんを第一に考えて在宅復帰を目指すことを目的にしています。
また女性が中心の職場の場合、男性からの意見が貴重になったり、重たいものを運んでもらえたりします。
中には、女性の管理栄養士だから強い言い方をする患者さんもいて、このような場合には男性管理栄養士が患者さんのクレーム対応をすることで丸く収まるケースも存在するのです。
つまり、性別に関係なく管理栄養士という資格を活かせる場面はたくさんあるということです。

管理栄養士男女の給与は違う?

管理栄養士は男女で給与も変わってくるのでしょうか?
ここでは、管理栄養士と栄養士の給与相場を見ていきましょう。

【管理栄養士・栄養士の給与相場(年収)】
男性:約391万円
女性:約351万円

【管理栄養士・栄養士の給与相場(月収)】
男性:約27.4万円
女性:約24.2万円

【管理栄養士・栄養士の年間賞与その他特別給与額】
男性:約62.9万円
女性:約60.8万円

参照:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

この調査には管理栄養士と栄養士の金額が含まれていますが、全てにおいて平均収入額は男性の方が上回っています。
これらの結果から管理栄養士のみの給与額を求人募集会社が独自に算出した計算では、栄養士より管理栄養士の方が給与額も高い傾向となっています。
資格取得に関する難易度なども含めれば、管理栄養士の男性は女性に比べて給与額が高いと言えるでしょう。

男性が管理栄養士を目指すメリットは?

女性に比べて圧倒的に人数が少ない男性管理栄養士ですが、目指すメリットはどうなっているのでしょうか?

働く環境によって給与が高くなる

国税庁が2020年に公表した統計結果を見ると、男性の平均給与額は約532万円であることがわかっています。
これを会社の規模で分けた際には、資本金が2,000万円以下の株式会社では男性の平均給与額が約448万円となっています。
さらに資本金が10億円以上の株式会社の場合は約721万円です。
この結果から、働く環境によって給与に大きな差が出やすくなるものの、管理栄養士という資格を活かせる職種や会社で働くことで給与アップが期待できる可能性があるでしょう。

資格を活かして働ける

管理栄養士は、食に関するスペシャリストとなる資格です。
病院や施設、学校などで働くことも可能ですが、管理栄養士の資格を活かして食品業界や医療業界などでも働くことができます。
スポーツ業界などでは、アスリート向けの食事管理や栄養管理、サポートなどを行う管理栄養士も存在していることから資格を活かして様々な環境で働けるでしょう。

長期的なキャリア形成が期待できる

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」では、栄養士を含めた男性栄養士の平均勤続年数は6.2年で、女性栄養士と比較した場合には1.5年短い傾向であるのがわかりました。
男性は女性に比べて結婚や子育てのタイミングで退職するケースは少なくなっています。
そのため、女性の管理栄養士に比べて男性の管理栄養士の方が長期的なキャリア形成がしやすくなっていると考えられますが、勤続年数が短いという結果になっているのです。
この結果から、管理栄養士として同じ職場で長期的なキャリアを築いてくれる人物が貴重な存在であり、将来的に管理職などの候補としても期待される可能性があります。

男性が管理栄養士として活躍する方法は?

男性が管理栄養士としてさらなる活躍をするためには、どのような環境や方法があるのでしょうか?

病院

管理栄養士として病院で勤務する場合、より資格を活かすことができます。

Point

最近は緊急事態に備えて24時間管理栄養士が在中する病院もあり、体力的な部分では男性であることが活かせるでしょう。

もちろん、体力は個人差がありますが、女性管理栄養士に比べて男性管理栄養士に任せられるケースも多いです。

食品メーカー

男性管理栄養士は食品メーカーでも活躍できます。
開発部門では健康食品やサプリメントなどを企画、開発し、営業や販売を任せられるシーンもあるでしょう。
自身の知識や経験から商品になるまで関わることも多く、やりがいも感じやすいです。

研究機関

管理栄養士の資格は研究機関でも期待できます。
研究機関で管理栄養士は、食品や栄養に関する研究をしていき、新たな機能性食品の企画、開発などの業務に関わっていきます。
原材料の成分分析、品質管理、栄養成分表示、衛生管理など様々な場面で関係してくるため、管理栄養士としての知識を生かせるでしょう。

さらなる資格取得をする

管理栄養士として、さらに活躍したい場合は新たな資格取得も良いでしょう。
管理栄養士としての資格を活かしながら他の資格を取得することで、他の業務や分野に関しても専門的な知識を持てるため、より活躍の幅も広がります。
働く環境によって取得したい資格は異なりますが、介護での活躍をしたいなら介護支援専門員、スポーツ関連ならスポーツフードマイスター、ファスティングカウンセラーなども適しています。
資格と言っても様々なものがあり、知識として得ていることでも活躍できる環境が広がるでしょう。

栄養のスペシャリストである管理栄養士は、専門的な知識を持っているため、様々な業界で活躍できる資格です。
男性は女性に比べて資格取得者が少ないものの、年々増加傾向にあることから注目され始めたことがわかります。
給与に関しても男性の方が高い傾向ですが、働く会社の規模でも変わってきます。
管理栄養士としてさらなる活躍をしていきたい場合は、他の資格取得も検討してみましょう。
特にビジネスや論理的なもの、研究などをメインとする環境では男性管理栄養士の需要も多いです。
この記事を参考にして男性管理栄養士に関する理解を深めてみてください。

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