管理栄養士の転職理由~4つの代表的な理由とは

管理栄養士 転職理由

食に携わりたい、病気治療のサポートをしたいなど、様々な理由から管理栄養士を目指している人は多いです。
しかし、実際に管理栄養士になった後、「辞めたい」と感じてしまう人もいます。

管理栄養士は国家資格なのでもったいないと思われてしまうことも多いですが、転職したくなるような理由があるのも事実です。
そこで今回は、管理栄養士が辞めたいと感じてしまう転職理由についてご紹介していきましょう。

管理栄養士の転職理由その1:仕事が激務

美容業界の現状と課題

管理栄養士というとデスクワークをイメージされる方も多いかと思いますが、実際デスクワークになるのは働いてからしばらく経ってからで、まず始めに厨房へ入り調理師と混ざって調理を行います。

これは、調理師との関係を築いていくだけでなく、どういった調理工程を取っているのか、どんな配慮がなされているのかなどを把握するためでもあります。
ただ、職場にベテランの管理栄養士が在籍しているような状況や、常に調理師が不足している状況だと一時的なものから長期的に行わなくてはなりません。

管理栄養士になる人の多くは献立作成や栄養指導を行いたいと思っており、調理現場に入りたいと思って管理栄養士をやっている人はあまりいません。
そのため、理想と現実にギャップが生じてしまい、辞めたいと思ってしまうこともあるのです。

そもそも調理現場というのは非常にハードな仕事であり、常に立ちっぱなし・動きっぱなしなのはもちろん、早番・遅番でシフトも不規則になり、休日出勤や時間外労働まで課せられる場合があります。

特に調理現場が慢性的に人手不足となっている場合は、管理栄養士の仕事をしながら調理現場にも入らなくてはならないので、非常に激務です。
場合によっては体調を崩し、辞めてしまう人もいます。

管理栄養士の転職理由その2:労働時間が長い割に給料が安い

管理栄養士 合格率

管理栄養士は常に激務を余儀なくされているためか、労働時間が多いことでも知られています。
調理現場と兼任している人は特に労働時間が長く、残業時間にようやく管理栄養士の業務ができるという方も多いです。

しかも、それだけ長く働いている割に給料が安いという現実があります。

管理栄養士の平均月収は、20代で約17~26万円、30代で20~35万円、40代で35~40万円と推定されています。
30代以降になれば少しずつ給料も高くなっていきますが、国家資格の中では低めの平均年収となっています。

仕事での拘束時間が長いのに、給料が低いということを理由に転職してしまうケースは多いです。

管理栄養士の転職理由その3:責任が重い

理系

管理栄養士というのは、ただ献立を作成するだけでなく調理現場を統括し調理師を動かす必要があります。
管理栄養士が複数人いる職場なら、まずは現場を経験しながら徐々に調理現場を統括できるようにしていきます。

しかし、管理栄養士が1人しかいない場所に配属された場合、研修が終わればすぐに現場の責任者となってしまうのです。
また、病院や介護現場では特に管理栄養士は栄養から入居者や入院患者をサポートしていく必要があります。

ここでもし食中毒が発生すれば多くの入居者や患者に被害が出てしまうでしょう。
こうした責任を全て管理栄養士が背負わなくてはなりません。
20代前半で背負わされるには責任が重すぎてしまい、精神的に耐えられなくなって辞めてしまう人は多いです。

管理栄養士の転職理由その4:人間関係のトラブル

管理栄養士は介護施設や病院側と調理現場側のパイプ役を担う仕事でもあります。
例えば施設側から「もっとこうしてください」と管理栄養士に希望が出されたとします。

管理栄養士はこのことを調理師たちに伝えなくてはなりませんが、この希望を叶えるために作業工程が増えてしまう可能性があります。
そうなると調理師の負担が増え、嫌な顔をされてしまうことも多いです。

管理栄養士 辞めた

こうした板挟みの中で、管理栄養士は上手く調整していかなくてはならないのです。
また、例えば20代で入ったばかりの管理栄養士からベテランの調理師へ指示されるため、調理師側がよく思わず、人間関係が悪化し場合によってはトラブルに発展してしまうこともあるでしょう。

人間関係を崩さないようにしようと、施設側からの要望は管理栄養士だけで対応するという判断をする人もいますが、結局仕事の負担が増えてしまい、心身的にツラくなってしまいます。
こうしたことから、管理栄養士の仕事を辞めようと考えてしまうのです。

管理栄養士はまだまだ世間から理解されない職種

インターネットが普及してきたことで、様々な職種への理解も広まっています。
しかし、管理栄養士に関しては未だに何をやっているのかよく分からないという人は多いです。
例えば、管理栄養士と聞いて献立を考えているだけの仕事と思われてしまうことがあります。

実際には上記でも書いたように調理現場に入って働かなくてはいけなかったり、病院ならチーム医療の一員として患者の栄養管理を行ったりしています。
また、細かい部分で言えば発注作業や栄養指導を行うための資料作り、さらに医療分野などと同じように常に情報を集めなくてはならないので勉強会に参加したりすることもあるのです。

ライバル

他にも管理栄養士=料理を作るのがうまいと考える人は多く見られます。

確かに、管理栄養士になる過程で調理実習を行うことは多いです。しかし、管理栄養士だからと言って料理がうまいとは限りません。

大量調理と普通の量を作るのとではやり方なども異なりますし、調理だけでなく研究職もあるので管理栄養士が全員料理がうまいわけではないのです。

このように、職場では心身共に疲れてしまう状況で、なおかつプライベートでも周りの人から管理栄養士に対するイメージを言われることで、管理栄養士自体を辞めてしまいたいと思う人はいます。

転職するなら管理栄養士も辞めた方が良い?

東京の人気企業

今の職場で管理栄養士を続けていくのは難しいと思うなら、転職も検討した方が良いでしょう。
ただし、他の施設に転職したところで似たようなことになってしまう可能性は高いです。

せっかく一生懸命勉強して取得した管理栄養士の資格ですが、転職するなら管理栄養士自体を辞めた方が良いのでしょうか?
実は管理栄養士のスキルを活かしながら、これまでと違った働き方もできます。

管理栄養士が働く職場というと病院や介護施設、学校給食などがイメージされますが、近年は給食業界だけでなくスポーツ業界、美容業界から管理栄養士の応募が増えています。
スポーツ業界だとアスリートの専任管理栄養士になって1人のアスリートやチームの食事管理・栄養指導を担ったり、スポーツジムへ就職すれば運動と食事を組み合わせたトータルサポートが可能になります。

管理栄養士 仕事 種類

美容業界では近年「内面美容」という言葉が浸透してきており、体の内側から栄養面を整えることで美しい素肌を目指すようになりました。
このことから、エステサロンやインナービューティーサロンで、管理栄養士の力が発揮されるようになってきました

現在管理栄養士として働いているものの、肉体的にも精神的にもツラい状態が続いているのなら、無理に続ける必要はありません。
最近では給食業界とは違う業界で管理栄養士のスキルを活かせるようになってきました。

もし転職を考えている人は、給食業界の中だけで選ぶのではなく、美容業界やスポーツ業界などその他の業界への転職も検討してみると良いでしょう。

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