管理栄養士からの転職であっても、せっかく取得した資格は思う存分活かしたいと考えている方は多いでしょう。
管理栄養士は健康だけでなく、美容や心理的な部分もサポートできる汎用性の高い資格です。
今回は、そんな管理栄養士の資格が活かせる「セラピスト」についてご紹介します。
管理栄養士がセラピストを目指しやすい理由や、セラピストに向いている管理栄養士の特徴もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
セラピストには大きく分けて4つの種類がある
管理栄養士からセラピストになりたいと考えている場合は、まずセラピストの種類について知っておくのがおすすめです。
セラピストには大きく分けて4つの種類があり、それぞれ必要な知識やスキルが異なります。
どの分野で活躍したいのかによって選ぶべき種類が変わってくるため、なりたいセラピストを思い描きながら、4種類の特徴について学んでみましょう。
ボディ・美容系セラピスト
ボディ・美容系は、管理栄養士からでも目指しやすいセラピストです。
美容を目的とした施術を行うため、国家資格も必要ありません。
民間資格は多数存在しますが、持っていなくても就職できる場所が多いことから、比較的働きやすい職種だと言えるでしょう。
ボディ・美容系セラピストは、主にリフレクソロジストやエステティシャンなどが挙げられます。
専門サロンの他、スポーツジムやホテル、福祉施設といった幅広い場所で働けるのが特徴です。
Point
男性に特化したサロン開業など、新しいビジネスにつなげられる可能性が高いところもポイントです。
リラクゼーション系セラピスト
リラクゼーション系には、アロマオイルをつかって癒しを提供するアロマセラピストや、色を使って心身のバランスを整えるカラーセラピストが挙げられます。
リラクゼーション系に関しても国家資格はなく、代わりに民間資格が用意されています。
とはいえ、カラーセラピストなどは専門的な知識が必要になるため、目指す場合は資格の取得が欠かせないでしょう。
美容系と同様、専門サロンの他、スポーツジムやホテル、福祉施設などに活躍の場があり、働き口が多いという点が魅力です。
メンタル系セラピスト
メンタル系には、国家資格が必要な職種と民間資格が必要な職種があります。
医療機関で医療行為を行う「公認心理士」であれば国家資格、教育機関や一般企業のカウンセラーとして働くのであれば「臨床心理士」や「心理カウンセラー」といった民間資格を取得する必要があります。
精神的な問題を解決したり、相談を受けたりしながら、患者さん・相談者のストレスを軽減するのが主な仕事です。
メンタル系に関しても、経験を積み重ねれば独立しやすい職種だと言えます。
医療系セラピスト
メンタル系と同様、国家資格が必要な職種と民間資格が必要な職種があります。
国家資格は「理学療法士」「作業療法士」「柔道整復師」「あん摩マッサージ指圧師」「鍼灸師」など、様々です。
どの国家資格も独学だけで取得することはできません。
管理栄養士と同様、必ず数年学校に通わなければならないのです。
これをふまえると、すぐに転職したい方や学校に通うための費用がないという方には難しい職種だと言えます。
一方で、スポーツ選手の肉体・メンタルを支えるスポーツセラピストや、姿勢矯正や生活指導を行うカイロプラクテストなどは、民間資格となるため、比較的簡単に目指せるでしょう。
Point
それは、「フードセラピスト」です。
フードセラピストとは、食を通して心身のバランスを整え、健康を促すセラピストのことを言います。
管理栄養士ならではの視点からアドバイスしたり、カウンセリングできたりするので、とても重宝されるのです。
管理栄養士がセラピストに向いている理由
冒頭でご紹介した通り、管理栄養士はセラピストに向いている資格です。
美容、リラクゼーション、メンタル、医療どれを取っても必ず重要な項目となるのが「食」だからです。
特に美容業界は男女問わず需要が高まっていることに加え、健康を重視する人が増えたことから、「内面から綺麗になりたい」と栄養や食事への関心が高まっています。
そこで重宝されるのが栄養や食事のスペシャリスト管理栄養士です。
エステティシャンで言えば、カウンセリングと施術はできても、栄養や食事に関して、踏み込んだアドバイスが得意ではありません。
しかし、専門知識豊富な管理栄養士であれば、健康、そして美容にも効果がある栄養・食事のアドバイスができるのです。
他のエステティシャンとは異なる強みを持っていれば、セラピストとして大きく活躍できるのは言うまでもありません。
管理栄養士からセラピストを目指す場合は、管理栄養士で学んだ知識・スキルが活かせる職種を選ぶと良いでしょう。
セラピストへの転向が成功しやすい管理栄養士の特徴
管理栄養士はセラピストを目指しやすい資格ではありますが、性格や考え方によっては上手くいかないケースもあります。
ここからは、セラピストへの転向が成功しやすい管理栄養士の特徴を見ていきましょう。
セラピストになりたいけど向いているのか分からない、管理栄養士の資格が活かせる仕事がしたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
コミュニケーション能力が高い
セラピストは、管理栄養士と同様、コミュニケーション能力が求められる仕事です。
患者さんやお客さんの話を聞く、必要な施術を提案する、共感して寄り添うといったことを欠かさず行わなければなりません。
特に、適切なサービスを提供するには、お客さんが内に秘めている思いなども引き出してあげる必要があります。
緊張や不安、恥ずかしさから本当のことを話せないまま進んでしまうと、満足してもらえない可能性が高いです。
お客さんが話しやすい環境を作ったり、自分をさらけ出したりするなどのコミュニケーションは欠かせません。
向上心がある
どの分野のセラピストとなっても、知識や技術を向上させるためのハングリー精神が必要です。
特に医療系や美容系の技術・知識は、信じられないほどの速さでアップデートされていきます。
常に最新の情報でサービスを提供しなければ、管理栄養士とセラピストのダブルライセンスを以てしても淘汰されてしまう可能性があります。
向上心を持ち、新たな情報の吸収、勉強をし続けるようにしましょう。
体力に自信がある
施術を提供するタイプのセラピストは特に体力勝負になります。
オールハンドで施術を行うことも多く、120分以上施術するケースもあります。
体力がないと、仕事をこなしきれないという事態にもなり得るため、体力に自信がない場合は、フードセラピストやカラーセラピストなどを選ぶと良いかもしれません。
臨機応変な対応が得意
セラピストを求める患者さんやお客さんは、心身が安定してないケースが少なくありません。
そのため、話したり施術したりしていくうちに、心を開いてくれることもあります。
心を開いてくれた後、詳しく話を聞いてみると「施術内容を変更した方がよい」という状況になることも多いです。
このように、臨機応変な対応が求められるのもセラピストの特徴です。
今回は、管理栄養士の資格が活かせるセラピストについてご紹介しました。
セラピストはどのような職種であっても、管理栄養士で身に付けた知識やスキルを使って活躍しやすい仕事です。
しかし、1部の職種では体力がないと務まらないケースもあるため、注意しましょう。