管理栄養士の仕事や働く環境は、職場によって異なります。
全国各地に管理栄養士が働ける職場は複数あり、就職や転職で悩んでしまうケースもあるはずです。
そこで今回は、管理栄養士が働ける職場をご紹介すると共に、職場選びで重視すべきポイントも解説していきます。
「自分に見合う職場がわからない」「どんな職場に就けるのか知りたい」といった方々は、ぜひ参考にしてみてください。
管理栄養士が働ける職場とは
管理栄養士といっても働ける職場は豊富にあります。
どういった環境で働けるのか、どんな仕事に就けるのかを知るためにも考えられる職場を解説していきます。
病院
病院や診療所に勤めると、通院している患者さんや入院患者さんの症状に合わせた栄養管理に加え、栄養指導を実施していきます。
再発や合併症を防ぐ他、症状の緩和を目指して日々尽力していく仕事です。
病院では、医師や看護師、薬剤師などとチームを組んで高度な栄養管理を実施するケースも増えており、医療の知識や技術を学ぶ必要性もあります。
学校
子どもたちの成長を支える給食現場での仕事です。
Point
また、子どもたちが学校外でも適切な食事ができるように食育を行うケースもあります。
保育園
学校と同様に子ども達に給食を提供する仕事です。
保育園には、0歳から6歳までの子どもが通園しているため、それぞれの成長に合わせた食事を提供しなければいけません。
また、保育士や看護師と連携して食物アレルギーへの対応も必須となります。
食べることに興味を持ってもらうためにも、学校と同様に食育指導を実施するケースもあります。
食品メーカー
食品メーカーで働くと、研究開発や商品開発に携わり活躍できます。
開発する商品は働く職場によって異なります。
サプリメントやドリンク剤、お菓子や離乳食など、様々な商品を提供する食品メーカーがあるため、携わりたい内容に合わせて選ぶ必要があります。
保健センター
地方公務員として自治体の保健センターや保健所での勤務も可能です。
地域に住む方々の健康づくりのためのイベントの企画立案や栄養相談などを実施します。
健康づくりを身近に感じてもらうためにも、資料作成をするケースもあります。
老人ホーム
特別養護老人ホームといった福祉の現場でも管理栄養士は活躍します。
高齢者一人ひとりに合わせた食事の提供をはじめ、栄養指導や栄養管理が主な仕事です。
口や歯の健康状態に合わせた献立づくりも必須となります。
スポーツジム
近年では、スポーツジムを職場にして働く管理栄養士も増えています。
利用者が目指している目標に対して、体の内側からサポートする役割を担い、食事指導や栄養管理を実施していきます。
スポーツチーム
プロのアスリートを対象にサービスを実施する管理栄養士もいます。
選手の体づくりやトレーニングに合わせた栄養補給法の他、選手の食事の自己管理法指導など、あらゆる知識を選手に対して行っていきます。
スポーツ栄養学に関する知識が必要となる職場で、スポーツ関連の仕事に就きたい方におすすめです。
美容施設
エステサロンといった美容施設でも管理栄養士の需要が高まっています。
美しさは体の外側だけではなく、内側からのケアも大切です。
ダイエットを目標にしている顧客に対しては、体質改善のための栄養指導や食事のアドバイスを実施し、美しい肌を目指している顧客に対しても、必要な栄養素の指導や食事のサポートを実施します。
管理栄養士が職場選びで重視すべきポイント
管理栄養士が活躍できる職場は幅広い種類があります。
Point
自分に合った職場でないと長続きしないので、以下のポイントを参考にして職場選びをしてみてください。
管理栄養士としてやりたいことを明確化させる
自分に合う職場を探すためにも、まずは「自分がやりたいこと」を明確化させましょう。
なぜ、管理栄養士になりたいのか、管理栄養士になって何がしたいのかを考えてみてください。
そのためにも自己分析は大切です。
「様々な人たちの健康をサポートしたい」「子ども達の成長をサポートできる職に就きたい」「美容関連で美しさに導くサポートをしたい」など、自分の目標が明確化すれば、自分に合う職場を探しやすくなります。
条件にこだわりすぎない
給与や休日、福利厚生など、職場選びでは多くの方々が働く条件を気にして就職先や転職先を探していきます。
条件によって満足度が異なるので、就職や転職では必ず確認すべき箇所です。
しかし、理想が高すぎれば企業選びに時間がかかってしまいます。
厳選し過ぎるあまりに企業が見つからずに時間だけが経過してしまえば、いつまで経っても就職や転職ができません。
条件のみで職場選びをしてしまえば、仕事内容が合わずに短期での離脱も考えられます。
条件にこだわることは大切ですが、こだわり過ぎは禁物なので、譲れない条件を洗い出し、ポイントを絞ってから職場を厳選していきましょう。
将来を考える
将来を考えて職場選びをするのも大切です。
将来どんな風に活躍したいのか、管理栄養士としてのプランを立てれば経験すべき内容が見えてきます。
必要な知識や経験を積める職場選びができれば、モチベーションを維持しながら働き続けられるはずです。
自分が望んでいるスキルアップができる職場であるか見極めてから求人に応募しましょう。
規模だけで選ばない
職場選びの際に、知名度や会社の規模だけで就職先を決める方もいます。
大企業や有名な企業であれば安定性があり、福利厚生も充実しているため働きやすいと考える方は多いはずです。
しかし、「自分がやりたいこと」でないと意味がありません。
環境が合わない、仕事に対してモチベーションを維持できないといった職場であれば、仕事に対して楽しさがないので、長続きしません。
もちろん大規模な職場が合う方もいますが、規模の小さい職場の方が働きやすいと感じる方もいます。
そのため、職場は規模で考えるのではなく、働ける仕事内容や環境で選ぶことが重要です。
管理栄養士が職場探しをする方法
管理栄養士が働く場所を見つける方法は以下の通りです。
求人サイト
一般的な求人サイトでも管理栄養士の職場は掲載されています。
ネットで「管理栄養士 求人」と検索すれば、様々な求人をチェックできるので、幅広い中から希望の職場を見つけられるはずです。
転職エージェント
転職を検討しているなら転職エージェントの活用がおすすめです。
Point
管理栄養士の転職に強いエージェントもあるので、活用すれば自分に合った職場が見つけやすくなります。
栄養士会
各都道府県には栄養士会があります。
栄養士や管理栄養士の資格を所有している方が入会できる公益社団法人となっており、求職者と事業者をつなぐサポートを実施しているケースもあります。
求人があれば、一覧で確認できるので希望の職場があれば応募してみましょう。
今回は、管理栄養士が働ける職場についてご紹介してきました。
管理栄養士といえば、医療現場や学校、保育園などが職場となるイメージを持つ方もいますが、現在はスポーツ施設や美容施設など、あらゆる業界で管理栄養士の需要が高まっています。
資格を持っていても、思い描いていたような職場を探せなかった場合は、視野を広げて色々な業界での働き方を探してみてください。
その際には、今回ご紹介した職場探しの方法を参考に就職先や転職先を探していき、重視すべきポイントも意識しながら自分に合う職場を探していきましょう。
