管理栄養士がなれる栄養カウンセラーとは?活躍できる場は?

カウンセラー

管理栄養士の仕事というと、献立の作成や調理の補助、栄養指導などの業務が一般的ですが、栄養カウンセラーとして活躍することもできます。
栄養カウンセラーは、管理栄養士としての知識を活かし、人々の食生活改善をサポートできるやりがいのある仕事です。
そこで今回は、管理栄養士がなれる栄養カウンセラーの詳細や活躍できる場、基本的な技法などについてご紹介します。
新しいキャリアを築きたいという人は、ぜひ参考にしてください。

管理栄養士は栄養カウンセラーとして活躍できる

カウンセラー

管理栄養士の仕事内容は職場によって異なりますが、栄養カウンセラーとして働ける場合があります。
そもそも栄養カウンセラーとは、どのような仕事なのか、特徴や目的についてご紹介します。

栄養カウンセラーとは

栄養カウンセラーは、食生活の改善が必要とされる人に栄養カウンセリングを行い、問題解決を目指す専門家のことです。
そもそもカウンセリングとは、問題解決のための援助や手助け、サポートをする目的で実施される相談・面談を指します。

Point

相手の状況を理解した上で適切なアドバイスを行い、相談者自らが改善に向けた行動を取れるようにサポートするのがカウンセラーの役割です。

カウンセラーには臨床心理士やメンタル心理カウンセラー、キャリアカウンセラーなどの様々な種類がありますが、管理栄養士がなれる栄養カウンセラーは食生活に特化しているのが特徴です。

栄養カウンセリングの目的

栄養カウンセリングの目的は、相談者の食生活を改善することです。
従来の食生活改善に関する相談では、管理栄養士が改善点や改善方法を相談者にただ伝えるだけのものでした。
しかし、栄養カウンセリングでは、相談者自らが「改善を頑張ろう」とやる気になり、自主的に取り組んでもらうようにサポートします。
そのため、単純に管理栄養士としての知識だけではなく、心理学やカウンセリング技術も活用して、カウンセリングをしていく必要があります。

栄養カウンセラーになるためには?

栄養カウンセラーになるためには、管理栄養士としての資格が必要です。
食生活の改善に向けたアドバイスを行うことになるため、食事や栄養に関する専門知識が必要となるので、管理栄養士の資格は外せません。
それ以外は特に資格は不要ですが、栄養カウンセリングに関する資格を取得するのもおすすめです。
カウンセラーとしての知識・技術が身に付き、資格があれば知識や技術レベルを客観的に証明できるので、就職や転職活動では栄養カウンセラーとして採用してもらえる可能性があります。

栄養カウンセリングと栄養指導の違い

違い

食生活の改善に向けたアドバイスを行うものには、栄養カウンセリング以外に栄養指導があります。
栄養指導は、特定の疾患や健康上の問題を抱える人を対象に、医師の指示のもとで専門的な食事プランや生活習慣の改善策を提案するものです。
対象者は医療保険を提供して指導を受けられますが、対象疾患に応じた指導に限定されるため、それ以外の目的では受けられません。

Point

具体的に対象となる疾患は、高血圧症や糖尿病、心臓疾患などが該当します。

それに対して栄養カウンセリングは、日常生活における食事や栄養に関する相談ができます。
例えば、生活習慣病の防止につながる食生活を知りたい、ダイエットにはどんな食事が適しているのかなどの悩みや疑問に対して、管理栄養士がアドバイスを提供します。
特定の疾患を対象にしたアドバイスではないので、医師の指示がなくても栄養カウンセリングが受けられることが栄養相談との違いです。

管理栄養士が栄養カウンセラーとして活躍できる場所

管理栄養士

管理栄養士が栄養カウンセラーとして働く場合、どのような場所で活躍できるのでしょうか?
参考に、主に活躍できる場所を3つご紹介します。

病院・クリニック

病院やクリニックには、健康に悩む患者さんが集まります。
そのため、健康増進や維持を目的に栄養カウンセリングを実施することがあるので、管理栄養士が活躍できる場所です。
栄養カウンセリングだけではなく、特定の疾患や健康上の問題を抱えている人に栄養指導を行うこともあるでしょう。

美容業界

美容業界も管理栄養士が活躍できるフィールドです。
美容ではスキンケアといったアウターケアだけではなく、内側からケアするインナーケアも重要視されています。
アウターケアとは、食事や睡眠、運動などの生活習慣を通じて美しさを作り上げていくことです。
健康的で美しい肌や髪を作ったり、効率よく痩せたりするためには、栄養バランスや食生活が重要な要素の一つです。
栄養カウンセラーは、食生活の観点から美容に関する悩みを解消するためのアドバイスができます。
そのため、エステサロンやインナービューティーサロン、美容クリニックといった美容業界でも管理栄養士は需要があります。

一般企業

一般企業に就職して、栄養カウンセラーとして働くことができます。
この場合、企業に勤める社員がカウンセラーの対象となります。
社員が健康的に働き続けられるように、一人ひとりのライフスタイルや食の傾向などを踏まえた上で、食生活に関するアドバイスをするのが栄養カウンセラーの役割です。
中には企業に就職せず、フリーの栄養カウンセラーとして様々な企業の栄養カウンセラーとして働くことも可能です。

栄養カウンセラーに必要な基本的な技法

カウンセリング

栄養カウンセリングでは、相談者と対話して信頼関係を築くことが重要です。
信頼関係を上手く築くカウンセリングを行うためには、心理カウンセリングでも用いられている基本的な技法が役立ちます。
ここで、栄養カウンセリングを行う上で、管理栄養士が身に付けておきたい基本的なカウンセリング技法をご紹介します。

傾聴

傾聴は、相談者が話す内容に耳を傾けて、本質や本心を理解することです。
カウンセリングを適切に行うためには、相談者の内面にある本心を知り、それにアプローチすることが大切です。

Point

カウンセラーが一方的に質問して回答をさせるようなカウンセリングでは、相手の本心や問題の本質を正確に掴むのは困難です。

そのため、相談者がリラックスできる環境を整え、相手の本心を引き出すような対話を心がけ、相手の話をしっかり聴くことが大切です。

受容

相談

受容とは、中立の立場で相手の思いや意見を聞き、否定せずにあるがままに受け止めることを意味します。
栄養カウンセラーの仕事は、相談者の悩みや不安に寄り添い、適切なアドバイスをすることです。
そのため、相手が話した内容を批判や否定をせずに、相手の心・考え方などを受け止める努力が求められます。

共感的理解

共感的理解とは、相談者が抱く感情の理解に努めることです。
人によって考えや抱いている感情は異なり、それを否定されることに不安を感じて、本音を話せない人は少なくありません。
そこで相手の気持ちを理解し、共感を示していくことが大切です。
カウンセラーの意見を押し付けたり、改善点を指摘したりすることを避け、共感していくことで相手も少しずつ心を開いていく可能性があります。

要約

要約とは、相談者の話を言語化してわかりやすくまとめる工程です。
ただ話をまとめるのではなく、相談者自身が自分の本心を整理し、理解するためにも欠かせない工程になります。
適切に要約することで、相談者が自ら問題点を見つけやすくなったり、さらに話が展開しやすくなったりします。

カウンセラー

管理栄養士は自分の知識を活かし、食生活の改善が求められる人に栄養カウンセリングを実施することができます。
健康増進や美容など、食生活に関する様々な悩みを抱えている人は多いです。
栄養カウンセラーは、そのような人の食生活の改善をサポートできるやりがいのある仕事であり、病院やクリニック、美容業界など様々な場所で求められています。
管理栄養士の資格を活かしながら、人の役に立つ仕事がしたい人は、栄養カウンセラーを目指してみてはいかがでしょうか。

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